- ドメイン変更
WordPressドメイン変更7つのトラブル事例と対処法
WordPressのドメイン変更は、ファイルとデータベースを新しい場所へ移せば終わる作業ではありません。データベースに残る旧URL、検索エンジンへの通知、SSLやメール、そして旧ドメインの扱いまで、ドメインに紐づくものをすべて切り替える必要があります。
弊社『サイト引越し屋さん』にも、「社名変更に合わせて自分でドメインを変えたら、サイトがエラーで開かなくなった」「旧ドメインを手放したら、知らない業者に取られてしまった」といったご相談が実際に届いています。
本日はそんなドメイン変更のトラブル事例のなかでも、実際によく起きる下記7つをご紹介するとともに、その対処法を解説していきます。
- 管理画面に入れない・エラーが表示される
- 画像が表示されない・デザインが崩れる
- ウィジェットやテーマ設定が消えた
- 検索順位・アクセスが急落した
- SSLエラーが表示される
- お問い合わせが送れない・メールが届かない
- 旧ドメインを解約でリダイレクトも消えた
既にトラブルに見舞われている方、これからドメイン変更を検討されている方、どちらにも参考になる内容です。ぜひご覧ください。
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目次(クリックで飛べます!)
1. 管理画面に入れない・エラーが表示される
ドメインを切り替えた直後に、サイトや管理画面がエラーで開かなくなるケースです。ドメイン変更のトラブルのなかでも、もっとも焦る状況ではないでしょうか。
弊社に届いたご相談でも、組織変更に合わせてご自身でドメイン変更を行った一般社団法人の方が、このトラブルに見舞われていました。
レンタルサーバーの移行機能を使って新ドメインへサイトを移したところ、403・404・500と次々にエラーが表示され、サーバー会社に問い合わせても「サーバー側の障害はない」という回答だったそうです。
最終的にはWordPressを再インストールし、サイトを作り直す形で再スタートされました。弊社の見立てでも、ここまで来ると部分的な復旧ではなく、ドメイン変更の作業一式をやり直す形での対応が必要な状態でした。
エラー別の原因と確認する場所
表示されるエラーによって、疑うべき場所はある程度絞り込めます。
| 症状 | よくある原因 | まず確認する場所 |
|---|---|---|
| ログイン画面に何度も戻される | siteurl・homeの値の誤り | wp-config.php、DBのwp_options |
| 旧ドメインに転送される | siteurl・homeが旧ドメインのまま | DBのwp_options |
| 403 Forbidden | .htaccessの記述やパーミッション | .htaccess、ファイルの権限 |
| 404 Not Found | パーマリンク設定が新環境に反映されていない | 「設定」→「パーマリンク」 |
| 500 Internal Server Error | .htaccessやPHPの設定、プラグインの不具合 | サーバーのエラーログ |
対処法
まず最優先は、手元に作業前のバックアップがあるか確認することです。バックアップさえあれば、いつでも元の状態に戻せます。
ログインできない場合は、FTPでwp-config.phpを開き、WP_HOMEとWP_SITEURLを新ドメインで定義するとデータベースの値より優先されるため、管理画面に入れることがあります。
define( 'WP_HOME', 'https://新ドメイン' );
define( 'WP_SITEURL', 'https://新ドメイン' );
403や500のエラーは表示だけでは原因が分かりにくいため、レンタルサーバーの管理画面からエラーログを確認するのが近道です。403・500エラーの詳しい対処法は下記の記事で解説しています。
原因が分からないまま設定を触り続けると、元に戻せなくなることがあります。エラーが解消しない場合は、旧ドメインのサイトを表示させた状態に戻してから、落ち着いて原因を調べましょう。
ご自身での解決が難しい場合はお気軽にお問い合わせください。
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2. 画像が表示されない・デザインが崩れる
サイトアドレスは新ドメインになったのに、画像が表示されなかったり、レイアウトが崩れたりするケースです。
原因は、データベースのあちこちに旧ドメインのURLが残っていることです。
WordPressは記事内の画像やリンクを「https://旧ドメイン/wp-content/…」のような絶対URLで保存しています。そのため、設定画面でサイトアドレスを変えただけでは中身のURLまでは書き換わりません。
旧ドメインがまだ動いているうちは問題なく見えるので気づきにくく、旧サーバーを止めた瞬間に一斉にリンク切れになるのが厄介なところです。
新ドメインだけSSL化している場合は、旧URLの「http://」が残ることで混在コンテンツとなり、CSSや画像が読み込まれないこともあります。
旧URLが残りやすい場所
| 場所 | 残りやすいもの |
|---|---|
| 記事・固定ページの本文 | 画像のURL、内部リンク |
| 外観 → メニュー | カスタムリンクで登録したURL |
| ウィジェット・カスタマイザー | ロゴ画像、バナーのリンク先 |
| テーマやページビルダーの設定 | 背景画像、生成済みのCSSファイル |
| SEOプラグイン | OGP画像、canonical、構造化データ |
対処法
データベース内の旧URLは、Search-Replace-DBなどシリアライズデータに対応したプラグインで、新URLへ一括置換します。置換後はメニューのカスタムリンクを目視で確認し、テーマやページビルダーにCSSの再生成機能があれば実行しておきましょう。
キャッシュ系プラグインやCDNを使っている場合は、最後にキャッシュを削除してから表示を確認してください。
なお、置換作業は必ず事前にデータベースのバックアップを取ってから行いましょう。
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3. ウィジェットやテーマ設定が消えた
前述の旧URL対策として、データベースのSQLファイルをテキストエディタで開き、旧ドメインを一括置換してからインポートしたところ、サイドバーのウィジェットやテーマのカスタマイズ設定が消えてしまうケースです。
WordPressのテーマやウィジェットの設定値の多くは「シリアライズ」という形式で保存されており、文字列と一緒にその文字数も記録されています。
旧ドメインと新ドメインで文字数が違うと、置換後に記録上の文字数と実際の文字数がずれてデータを読み込めなくなります。その結果、設定が初期状態に戻ったように見えるのです。
URLを変更するためにデータベース全体の検索と置換を行うと、いくつかのテーマやウィジェットにはURLの長さを示す値を保存しているものがあるため、データのシリアライゼーションに問題が生じる可能性があります。
対処法
置換前のSQLファイルが残っていれば、まずそこからデータベースを復元します。そのうえで、Search-Replace-DBやWP-CLIのsearch-replaceといった、シリアライズデータに対応した方法で置換し直してください。
置換前のバックアップがない場合は、レンタルサーバーの自動バックアップで作業前の状態に戻せないか確認しましょう。
4. 検索順位・アクセスが急落した
サイトは新ドメインで問題なく表示されているのに、数日後から検索流入が大きく落ち込むケースです。
Googleは旧ドメインと新ドメインを別のサイトとして扱います。旧ドメインから新ドメインへの301リダイレクトがなかったり、Search Consoleでの手続きが漏れていたりすると、これまで積み上げた評価が新ドメインに引き継がれません。
公開前のテスト中に「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」にチェックを入れ、そのまま外し忘れているケースも少なくありません。
実際にあったご相談:SEO会社からの「念押し」
SEOを重視するサイトほど、この点には神経質になります。先日弊社にドメイン変更のご依頼をいただいた社会保険労務士法人様は、普段SEO対策を任せている会社に移行の話をしたところ、「引越し業者にこれだけは伝えてほしい」と9項目もの依頼事項を預かってこられました。
中身を見ると、全ページを1対1でリダイレクトすること、リダイレクトを多重にしないこと、URLのディレクトリ構成を変えないこと、canonicalやOGPに旧URLを残さないことなど、どれも評価を引き継ぐうえで欠かせないポイントばかりでした。
弊社では通常のリダイレクト作業の範囲でこれらに対応しているため、そのようにお伝えして安心していただきました。
裏を返せば、ご自身で作業する場合はこれらを一つひとつ自分で確認する必要があるということです。主なポイントを表にまとめました。
| チェック項目 | よくある失敗 |
|---|---|
| 301リダイレクト | 全ページをトップページへ転送してしまう |
| リダイレクトの段数 | http→https→新ドメインのように多重になる |
| URLの構造 | ドメイン変更と同時にパーマリンクも変えてしまう |
| サイト内のURL | canonical・OGP・構造化データに旧URLが残る |
| Search Console | 新ドメインの登録やアドレス変更ツールの実行を忘れる |
| 旧ドメインのプロパティ | 移行直後に削除してしまい、状況を追えなくなる |
| 検索エンジンでの表示設定 | テスト時のnoindexを外し忘れる |
対処法
まずは旧ドメインのURLにアクセスし、新ドメインの同じページへ1回で転送されるかを確認してください。転送されない、またはトップページに飛ばされる場合は、.htaccessでページ単位の301リダイレクトを設定し直します。
そのうえでSearch Consoleに新旧両方のドメインを登録し、旧ドメインのプロパティから「アドレス変更ツール」で移転を通知します。新ドメインのXMLサイトマップの送信も忘れずに行いましょう。
なお、移転直後の一時的な順位変動はGoogleも想定しているもので、大半のページの移転が反映されるまで数週間程度かかるとしています。
リダイレクトをできるだけ長く保持します(一般的には 1 年以上)。
5. SSLエラーが表示される
ドメインを切り替えた直後に、ブラウザで「この接続ではプライバシーが保護されません」といった警告が表示されるケースです。
SSL証明書はドメインごとに発行されるため、旧ドメインの証明書を新ドメインで使い回すことはできません。新ドメインの証明書を発行していない、あるいはDNSの反映前で無料SSLの発行が終わっていない状態でhttpsに切り替えると、この警告が出てしまいます。
意外と見落とされがちなのが、旧ドメイン側のSSLです。旧ドメインのSSLを止めてしまうと、検索結果やブックマークから「https://旧ドメイン」にアクセスした人は、新ドメインに転送される前に警告画面で止まってしまいます。せっかく設定したリダイレクトも、これでは意味がありません。
対処法
レンタルサーバーの管理画面で、新ドメインのSSL証明書を発行します。多くのサーバーではネームサーバーやDNSの反映後に発行が完了するため、切り替え直後に警告が出る場合は数時間ほど待ってから再度確認してください。
旧ドメインについても、リダイレクトを維持する期間中はSSLを有効にしたままにしておきます。鍵マークは付いているのに「一部保護されていない」と表示される場合は、前述の見出し2と同じく、データベース内に「http://」の旧URLが残っていないか確認しましょう。
旧ドメインのSSLとサーバー契約は、リダイレクトを維持する期間中は解約しないようにしましょう。
6. お問い合わせが送れない・メールが届かない
サイトの表示には問題がないのに、お問い合わせフォームの送信ボタンを押すとエラーになる、あるいは送信はできてもメールが届かないケースです。見た目に異常がないため気づくまでに時間がかかり、その間のお問い合わせを取りこぼしやすいトラブルです。
よくある原因は2つあります。1つは、スパム対策のreCAPTCHAに旧ドメインしか登録されておらず、新ドメインからの送信が弾かれること。もう1つは、フォームの送信元アドレスが旧ドメインのままで、送信ドメイン認証(SPF)に失敗し、迷惑メール扱いや不達になることです。
メールの移行と同時に進める場合は要注意
ドメイン変更は、メールアドレスの変更やメールサービスの乗り換えとセットで行われることがよくあります。
実際に、ドメイン変更とあわせてGoogle Workspaceへの切り替えを進めていた社会保険労務士法人様の案件では、お見積りの段階で「フォームの送受信に使っているアドレスがある場合は、切り替え後に調整が必要になる」とお伝えし、調査項目として別立てにしました。
サイトとメールの両方を一度に切り替えると、不具合が起きたときにどちらが原因か切り分けにくくなります。そのため、複数サイトのドメイン変更とメール移行をご依頼いただいた専門学校様の案件では、サイトの対応がひと段落してからメールの移行に進む、という2段階の進め方をご提案しました。
対処法
フォームが送れない場合は、まずreCAPTCHAの管理画面で新ドメインが登録されているか確認します。届かない場合は、Contact Form 7などのフォーム設定で送信元アドレスが新ドメインのものになっているか、新ドメインのDNSにSPFレコードが設定されているかを確認してください。
どちらの場合も、切り替え後は必ず実際にフォームから送信し、自動返信メールと社内向けの通知メールの両方が届くことを確かめておきましょう。
メールアドレス自体の移行で起きやすいトラブルは、下記の記事で詳しく解説しています。
7. 旧ドメインを解約でリダイレクトも消えた
ドメイン変更が終わったので、費用削減のために旧ドメインや旧サーバーを解約したところ、アクセスが大きく減ってしまうケースです。
301リダイレクトは、旧ドメインが生きていて初めて機能します。旧ドメインを手放すと、他サイトからの被リンク、名刺やパンフレットに印刷したURL、ブックマークからのアクセスがすべて行き止まりになります。
さらに怖いのが、手放した旧ドメインを第三者に取得されることです。これは決して大げさな話ではなく、弊社のクライアントでも同じ経験をされている会社さんが多数います。
実際にあったご相談:手放した旧ドメインの買い戻し
ある税理士法人様から、閉鎖する旧サイトのドメインを新サイトへリダイレクトしたいとご相談をいただきました。旧サイトは制作会社のホームページサービスで運用されており、ドメインもそのサービスの管理下にありました。
サービス側とのやり取りに時間がかかり、解約期限を過ぎてしまったため、いったん解約してからドメインを取り直す方針に切り替えました。ところが、そこから想定外の展開が続きます。
| 出来事 |
|---|
| 旧ドメインのリダイレクトについてご相談 |
| 制作会社のサービスを解約。60〜90日後に再取得する方針に |
| 定期的に確認するも、再取得できない状態が続く |
| 海外のドメイン業者が転売目的で保有していることが判明 |
| 仲介サービスを通じて買い戻し |
| 移管制限の期間が明け、お客様のドメイン管理へ移管完了 |
ようやく取り戻した旧ドメインでしたが、一部のセキュリティ判定サービスで「Malicious(悪意あり)」「Malware」の判定が残っていました。第三者の手に渡っていた間に、何らかの形で悪用されていた可能性があります。
この状態で新ドメインへ301リダイレクトすると、旧ドメインの悪い評価が新ドメインに波及するおそれがあります。そのため、すぐにリダイレクトはせず、半年ほど様子を見てから判断するようご提案しました。
旧ドメインは「最低でも数年」維持する
こうした経験から、弊社ではドメイン変更のご相談の際に、旧ドメインの扱いを必ず確認しています。
2つのサイトのドメイン変更をご依頼いただいた専門学校様から「旧ドメインを解約するとどんなリスクがあるか」とご質問をいただいた際は、第三者に取得されて旧サイトと同じデザインのなりすましサイトを作られたり、旧ドメインのメールアドレスをスパムに使われたりするリスクをお伝えしました。
そのうえで、最低でも5年は維持することをおすすめし、学校様もその方針で決定されています。
また、旧ドメインの管理会社を解約する場合は、ネームサーバーがいつまで使えるかも確認が必要です。別の社会保険労務士法人様の案件では、管理会社から「ネームサーバーは解約日までは確実に使えるが、それ以降は突然使えなくなる可能性がある」と回答がありました。
そこで作業期間に余裕を持たせた解約日を設定し、移行を進めています。
対処法
まだ旧ドメインを手放していない場合は、Googleが推奨する1年以上を目安に、できれば数年単位で契約を継続してください。解約してしまった場合でも、期限切れ直後であればドメイン会社によっては一定の猶予期間内に復旧できることがあるため、すぐに問い合わせましょう。
すでに第三者に取得されてしまった場合は、名刺・印刷物・SNSのプロフィールなどに残る旧URLを速やかに新URLへ差し替えてください。
旧ドメインの維持費は年数千円程度のことが多く、失う流入や信用、買い戻しの費用と比べれば小さなコストです。
正しいWordPressドメイン変更の手順
ここでは念のため、トラブルを防ぐための正しいドメイン変更の流れについても簡単に触れておきます。各手順で起きやすいトラブルを右の列にまとめましたので、作業前のチェックリストとしてもご活用ください。
- ドメイン設定 / ネームサーバー設定
- 現サーバーデータとデータベースの取得
- データベース(MySQL)を新規追加
- サーバーデータの修正とFTPによるデータアップロード
- データベースのドメイン修正
- 表示の確認
より詳しい手順については、下記の記事にて解説しております。
まとめ
WordPressのドメイン変更は、新しいドメインでサイトが表示されれば終わりではありません。データベース内のURL、検索エンジンへの通知、SSL、フォームやメール、そして旧ドメインの扱いまで含めた総合的な作業です。
トラブルの多くは、「サイトアドレスを変えれば済む」「表示されたから完了」といった思い込みや、旧ドメイン側の確認不足から起きています。そして、トラブルが起きてからの対応は、事前に準備して進める場合より手間も費用もかかりがちです。
ドメイン変更を成功させるためには、作業前に必ずバックアップを取り、切り替え後は表示だけでなくログイン・フォーム送信・Search Consoleまで確認しましょう。旧ドメインとリダイレクトは、少なくとも1年、できれば数年単位で維持してください。
「ドメイン変更後のリダイレクト設定もお願いしたい」
そんなときは私たちサイト引越し屋さんにお任せください。
専門のエンジニアが作業を代行いたします。
>>WordPressドメイン変更サービス詳細はこちら
この記事を書いた人
サイト引越し屋さん編集部
日本で最も利用されているサーバー移転&保守代行サービス『サイト引越し屋さん』の中の人です。 サイト引越しに関わる技術情報をはじめ、WordPressやその他のWebサービスに関するノウハウを発信しています。 全日本SEO協会所属。
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