
- ドメイン移管
【失敗しないために】ドメイン移管の手順と注意点を徹底解説します(2023年最新)
「Webサイト及び独自ドメインの管理者が変わった。」
「サイト売買で独自ドメインの権限を譲渡する。」
等の理由から、ドメイン移管が必要になることがあります。
ドメイン移管は難しい作業ではないものの、時間がかかるのと、手続きを間違えるとやり直しになるため注意が必要です。このページでは、サーバー移転の専門業者であるサイト引越し屋さんの事例をもとに、ドメイン移管の手順と注意点を解説したいと思います。
なお、当記事では異なるドメイン会社(レジストラ)間でのドメイン移管を想定しています。
同じドメイン会社同士(お名前.com、ムームードメイン、バリュードメイン、ウルトラドメイン)でのドメイン移動の場合には、独自ドメインを即時譲渡(移管)できるドメイン管理業者4選の記事をご参考ください。
「ドメイン移管作業を自分で行うのが面倒くさい。」
「自分でドメイン移管の手続きをして間違うのが不安。」
そんなときはサイト引越し屋さんにお任せください。
1ドメインにつき2万円(税別)にて承っております。
目次(クリックで飛べます!)
ドメイン移管とは?意味を解説。
ドメイン移管とは、ドメインを管理しているサービスを別のサービスに契約変更することです。
(例:ムームードメインからお名前.comへ契約を変更、など)。
WebサイトのURLが変わるわけではないため、基本的にはWebページへの影響はありません。
携帯電話で例えるなら、電話番号はそのままで契約している会社を変更する、ナンバーポータビリティのようなイメージです。
ドメイン移管にかかる費用は1年間のドメイン更新料のみ(約1,500円)で、移管費用としては実質無料であることが多いです。 しかし、ドメインの種類や移管先の管理業者によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。
もし、「移管先のドメイン管理サービスをどこにすればいいんだろう…」と、迷っている場合は、日本で最も独自ドメインを取り扱っているお名前.comというドメイン管理会社にしておくと良いです。
ドメイン移管にかかる時間(日数)は数日~約7日間
ドメイン移管の申請~完了までにかかる期間は少なくとも数日~7日間、最大で2週間です。
ここで挙げた期間には、こちら側が行う申請作業だけでなく、ドメイン管理会社側で行うドメインの移管作業も含まれているため、意図的に短縮することは出来ません。
ドメイン管理会社(レジストラ)によっては、上記の日数より早く終わることもあります。
ただ、初めてドメイン移管する場合は手続きに手間もかかるため、余裕を持ったスケジュール管理をお勧めします。
移管できるドメインの条件
ドメインはすべて移管できるわけではありません。移管できるドメインには、いくつか条件があります。ここでは一般的なドメイン移管の条件についてご紹介していきます。
ドメインの登録を行って60日以上経過(45日の場合もあり)していることが一つ目の条件です。もし過去にドメインの移管をしているなら、現在のレジストラ(ドメイン管理業者)への移管が完了して60日(45日の場合もあり)が経過している必要があります。
ドメインの有効期間は、14日以上(7日や30日の場合もあり)残されていること。
現在のレジストラ(ドメイン管理業者)にてドメイン移管が禁止されていない。
最後にドメインの有効期間が9年を超えていないかもチェックしておきましょう。
次からは、実際のドメイン移管の手順をみていきます。
ドメインには大きく2種類あり、JP系ドメインとそれ以外に分かれます。
それぞれ移管の手順が異なるので、該当するほうをご覧ください。
JP系ドメイン(.jp、co.jp、or.jp等)のドメイン移管手順
まずはJP系ドメインの移管手順について見てましょう。
【移管元ドメイン登録業者でやっておくこと】
- 現在の指定事業者へ、ドメイン移管を行う旨と移管先の管理業者を伝えて承認作業を依頼
※不要なケースもあり。
【移管先のドメイン登録業者での手順】
- 移管先の管理業者で会員登録を済ませる
- 管理画面にログインして、ドメイン移管申請(JPRSに指定事業者変更)を出す
- 料金の支払い(コンビニエンスストア決済・クレジットカード決済・銀行振り込み等)
※移管費用がかからないケースもあります。 - ドメイン移管実行
- 数日~1週間前後で、ドメイン移管完了
※もし移管元が以下の4つのどれかのドメイン業者を利用している場合はこちらの記事もご参照くださいませ。
お名前.com、ムームードメイン、バリュードメイン、ウルトラドメイン
JP系ドメイン以外(com、net、org、info、等)のドメイン移管手順
次に、JP系ドメイン以外のドメインである、いわゆるgTLDドメイン(com/net/biz/infoなど)の移管の流れについて触れていきますね。
多くの方は、gTLDを使用しているかと思います。ドメインの移管が完了するまでの流れは、主に10ステップあります。
- step1:ドメインの解約
- step2:レジストラロック(ドメインロック、移管ロック)の解除
- step3:Whois情報の確認
- step4:認証鍵(オースコード、認証コード)の取得
- step5:ドメイン移管の申請(トランスファー申請)
- step6:レジストラ(ドメイン管理サービス)の審査待ち
- step7:ドメイン移管の承認
- step8:移管処理待ち
- step9:ドメイン移管完了
- step10:Whois情報等の変更
一つずつ確認していきますね。
STEP1:ドメインの解約
ドメインを別の業者に移管するには、まず現在契約中のドメイン業者との契約を解約する必要があります。
解約といってもドメインが失効するわけではなく、その業者とのドメイン契約を継続しないという手続きです。そのため、解約してもドメインの有効期限まではサイトは正常に表示されます。
※ドメインの解約はこの後の作業を行うために必要になりますが、ドメイン管理会社によっては不要な場合があります。解約作業をしなくても次の「ドメインロックの解除」を出来る場合は、そのまま進めていただいて問題ありません。
【ドメイン解約が必要なドメイン管理会社の例】
- エックスサーバー
- wpX
- スタードメイン
STEP2:レジストラロック(ドメインロック、移管ロック)の解除
ドメインの解約をしたら、次はドメインロックの解除を行います。
ドメインロックとは、現在管理されているドメイン業者(レジストラ)から勝手に移管されないよう、鍵がかかっているような状態を意味しています。これを解除しないと他の業者に移管することが出来ません。
なお、ドメインロックが必要ない場合もあります。ロックが外れているかの確認方法としては、Whois情報欄の「Domain Status」を見ます。
こちらのサイト(WHOIS検索)にアクセスして、移管したいドメインを入力し、「Whois情報を検索」をクリックします。
すると下記の画面が出てくるかと思うので、「Domain Status」をチェックしてみてください。
「ok https://icann.org/epp#ok」と表示されていればドメインロックは外れています。次の作業に進んでいただいて大丈夫です。
ok以外が表示されている場合はドメインロックが外れていません。もう一度ドメイン管理会社の管理画面から、設定を確認してみてください。
STEP3:Whois情報の確認
次に行う作業はWhois情報(ドメイン管理者情報)の確認です。Whois情報はドメイン管理会社の管理画面から確認、変更が可能です。
ドメインを移管するにあたり、受け入れ先のドメイン業者にて審査を行うのですが、その際にWhois情報が正しく記入されていないと受け入れNGが出るケースがあります。正しく記入されているか事前にチェックしておきましょう。
また、ここで記入するWhois情報のメールアドレスに関しては、次以降の作業で使用することになるので、ちゃんと利用できるメールアドレスを登録しておくようにしましょう。
なお、多くの方はドメイン管理会社による「公開代行設定」をしているかと思いますが、ドメイン移管作業中は代行公開設定を解除し、ご自身の情報を公開する必要があります。
STEP4:認証鍵(オースコード、認証コード)の取得
ドメインを別の業者に移管する際に、そのドメインが自分の所有物であることを証明するために認証鍵(オースコード、認証コード)を提出する必要があります。
この認証鍵は移管元のドメイン管理会社のサービス管理画面にて、認証鍵の取得を行うことが出来ます。
STEP5:ドメイン移管の申請(トランスファー申請)
認証鍵(オースコード)が手に入ったら、次は移管先のドメイン業者にてドメイン移管の申請(トランスファー申請とも呼びます。)をします。
この際、ドメイン移管代金(ドメイン利用料1年分、約1,500円程度)の支払いも同時に行うケースが多いです。この支払いをすることで移管ができるだけでなく、ドメインの契約期限も1年間延長されます。
この手続を持ってドメイン業者側での受け入れ審査に進みます。
なお、STEP3にてWhois情報の更新をおこなった場合には、24時間経つまでドメイン移管申請をしないでください。Whois情報の変更反映まで最大で24時間ほどかかります。24時間経過してから移管申請しましょう。
STEP6:レジストラ(ドメイン管理サービス)の審査待ち
ドメイン移管の申請を出してから審査が完了するまでは、数日かかるケースがほとんどです。審査の進捗を確認できる業者もありますので、頻繁に確認しておくようにしましょう。
STEP7:ドメイン移管の承認
審査が完了すると、移管前のWhois情報に記載されているメールアドレスに移管承認のメールが届きます。このメールの承認用URLをクリックした先のページで承認することで、正式にドメイン移管が処理されます。
なお、承認メールには有効期限がありますので、ドメイン移管の手続きをしている時期は毎日メールフォルダを確認するようにしましょう。
STEP8:移管処理待ち
ドメインの移管を承認した後は、ドメイン業者側で移管作業を進めることとなります。
ドメイン管理業者はレジストラとも呼ばれており、ドメインを管理するレジストラを変更することをレジストラトランスファーと言います。
STEP8の待ち時間中に、進行の通知連絡(レジストラトランスファーアウト意思確認のご案内.etc)などが来ることがあります。
こちらの通知は無事に進行していることを連絡するものになりますので、通常は特に手続きなどは必要ありません。ドメイン移管をキャンセルしたい場合は、通知メール本文にあるURLをクリックすると中止できるケースもあります。
なお、レジストラトランスファーの待ち時間では、私たちが普段お世話になっているドメイン業者(レジストラ)の他に、それらの大元となるレジストリも関わることになるため、待ち時間がかかります。
STEP9:ドメイン移管完了
移管先のドメイン管理会社からドメイン移管完了の通知がきて、管理画面上の所有ドメインに対象ドメインが表示されていれば、ドメイン移管完了となります。
STEP10:Whois情報等の変更
※以下の作業は、サイト売買等、サイトの所有者が変更する際に必要な作業です。
移管先のドメイン管理会社にログインし、Whois情報を移管先の管理者情報(ユーザー情報など)に揃えます。コピーして修正すると打ち間違いが防げます。
その後、公開代行設定をします。
WixやJimdoで取得したドメインを移管する方法
WixやJimdoなどのホームページ作成ツールから獲得したドメインを移管する場合は、どうすれば良いのでしょうか。
Wixからドメイン移管する
Wixからドメインを他社レジストラ(ドメイン管理会社)に移す方法を紹介します。
まず、Wixのヘルプセンターを確認したところ、ドメインの移管についてはあまり推奨されていない様ですね。
弊社では Wix ドメインを他社へ移管することをお勧めしていません。他社へ移管すると、Wix サイトとの接続が切れ、ドメインの管理に関して Wix 側でサポートさせていただくことはできなくなります。引用元:Wixヘルプセンター
ただ、ドメイン移管は比較的手軽に申請することができます。
- Wixアカウントでログインし、ドメインの管理ページへアクセスする
- 移管したいドメイン横のアイコンをクリックし、Wixから移管を選ぶ
- 移管コードを含むメールがメールアドレスに送信される
- コードを取得したら、移管先のドメイン管理会社に知らせる※以降、STEP5と同じ
※ドメイン移管には7日ほどかかります。
※移管できるドメインは、Wixでドメインを取得して60日経過したものだけです。
Wixの環境からWordPressへサイトを移行するケースは多いです。運営しているサイトを本格的にビジネスの場
面で使っていきたい人には、WordPressへの引越しがお勧めです。
Jimdoからドメイン移管する
次に、Wixと同じくホームページ作成ツールで、人気のJimdoからのドメイン移管について紹介します。
Jimdoで取得したドメインを他社のドメイン管理会社へ移管するには、「認証鍵(オースコード、認証コード)」が必要です。オースコードは、ドメイン移管申請を行って取得します。
Jimdo内でのドメイン移管は、まず管理メニューから運営へ新規メッセージを送ります。問い合わせの内容には、下記を含めます。
- Jimdoサービスの契約者名
- ドメインの管理者メールアドレス※jpドメインの場合は不要
- 移管先の指定事業者番号(AGNT-○○○○)※jpドメインの場合のみ必要
- ドメイン移管の理由
- 有料オプション解約への同意
- 後日、登録したメールアドレスへコードが送られてくる
- コードを取得したら、移管先のドメイン管理会社に知らせる※以降、STEP5と同じ
※移管できるドメインは、Jimdoでドメインを取得して60日経過したものだけです。
ドメイン移管における注意点
では最後に、ドメイン移管における注意点をご紹介します。
ドメイン移管と同時にサーバー移転もおこなう場合
本記事ではドメイン移管の手順について解説しておりますが、ドメイン移管と同時にサーバー移転も実施するケースは多いです。
その場合、ドメイン移管をするタイミングとしては、サーバー移転をする前または後に行うようにしてください。ドメイン移管中にサーバー移転の作業ミスが起きると修正できない可能性があるため、ドメイン移管とサーバー移転は並行して行わないでください。
WordPressのサーバー移転方法についてはこちらが参考になります。
DNSゾーン設定をしている場合
ほとんどのケースでは、DNSサーバー(ネームサーバー)は独自ドメイン管理会社またはレンタルサーバーのネームサーバーのどちらかを使っているかと思います。
そのネームサーバーの中でさらにDNSゾーン設定(Webサイトとメールサーバーを分けて使用.etc)をしていて、なおかつ現在使用しているネームサーバーが独自ドメイン管理会社のものである場合、ドメイン移管後にDNSゾーンの再設定が必要になります。
なぜなら、ドメイン移管ではDNSゾーン設定が引き継がれないためです。
その場合、レンタルサーバーのネームサーバーにDNSゾーンを設定したうえでネームサーバー切り替えをおこない、新しいネームサーバー反映後にWebサイトとメール機能が正しく使えることが確認できてから、ドメイン移管を進めるようにしましょう。
ドメイン移管で起こるトラブル事例
初めてドメイン移管をする場合、思わぬところでトラブルに見舞われる方が多いです。ドメイン移管のトラブルについてはこちらにまとめましたので、事前にチェックしておくことをお勧めします。
ドメイン移管作業の代行を承っております!
ドメイン移管作業の手順について確認してきました。
移管における注意点や条件など、ちょっと面倒なところもありますが、慎重に行うことで失敗は防げるはずです。
ただ、当記事を読んで「自分で作業するには難しそう」と不安を感じた場合は、是非お気軽に弊社までご相談ください。ドメインの移管に失敗すると、サイトが参照できなくなる不具合が生じるケースがあります。
代行費用につきましては、ドメインの数にもよりますが、1ドメインにつき2万円(税別)にて承っております。
サイト引越し屋さんでは、毎月数十件のWebサイト引越しを担当するだけでなく、ドメイン移管もたくさん担当させていただいております。ご相談は下記からどうぞ(^ ^)
この記事を書いた人
サイト引越し屋さん編集部
日本で最も利用されているサーバー移転代行サービス『サイト引越し屋さん』の中の人です。 サイト引越しに関わる技術情報をはじめ、WordPressやその他のWebサービスに関するノウハウを発信しています。 全日本SEO協会所属。日本ウェブ解析士協会(WACA)所属。