お名前.com共用SDからRSへのWordPress引越し
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最終更新日:2024年2月27日

お名前.com共用SDからRSへのWordPress引越し手順

こんにちは、日本でもっとも利用されているWordPressのサーバー移転代行&保守管理サービス『サイト引越し屋さん』です。
本記事では、お名前.com共用サーバーSDからRSへのWordPress引越し手順を合計45枚におよぶキャプチャ画像を用いて詳細に解説しています。

作業は大きく8個のステップに分かれています。

  1. SDにてFTPデータのダウンロード
  2. SDにてDBデータのエクスポート
  3. RSサーバーにて各種初期設定
  4. RSサーバーにてFTPデータのアップロード
  5. RSサーバーにてDBデータのインポート
  6. hostsによる事前の表示・動作確認
  7. SDからRSへのサーバー切り替え
  8. WordPress引越し完了

1つずつ順を追いながら解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください。

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ステップ1:SDサーバーにてFTPデータのダウンロード

WordPressはFTPとDBの2種類のデータで構成されています。
まずはFTPデータから作業していきます。

FTPデータをダウンロードするためには、FTPソフトが必要です。
まだお持ちでない場合は下記の記事を参考にご用意ください。

FTPソフトに設定するためのFTPアカウント情報はお名前.com共用SDサーバーの管理画面から確認が可能です。

まずはこちらのページからお名前.comにログインします。

管理画面上のメニュー「レンタルサーバー」内の「利用レンタルサーバー一覧」をクリックしてください。

利用レンタルサーバー一覧

利用中のレンタルサーバーが表示されるので、該当ドメインの「ログイン」を押してください。

該当ドメインのサーバーをクリック

するとサーバー管理画面に進むので右上の「FTPアカウント」を押します。

FTPアカウント

その先のページにてFTPアカウント情報が表示されるので、この内容をどこかにメモしておいてください。

FTPアカウント情報

FTPアカウント情報が分かったら、FTPソフトでサーバーに繋いでデータをダウンロードしていきます。
お名前.com共用SDサーバーの場合、移転対象ファイルは「該当ドメインフォルダ配下」のファイルになります。WordPress以外のサイトも運用している場合には、適宜精査しましょう。

ご自身のPCにダウンロード出来たら、FTP内のファイル数とPCにダウンロードしたファイル数が一致しているか確認してください。
FTPソフトやPCは、ファイル群を選択して右クリック「プロパティ」からファイル数を表示できることが多いです。

SDサーバーのFTPデータ数

ファイル数が一致していればFTPのダウンロードは完了です。
次は、DBデータのエクスポート作業です。

ステップ2:SDサーバーにてDBデータのエクスポート

通常DBデータのエクスポートはレンタルサーバー提供のphpMyAdminを利用して行います。
ですが、お名前.com共用SDサーバーにはphpMyAdminが標準装備されていないため、自身で設置する必要があります。

まずは。下記の参考記事を元にphpMyAdminを設置してください。

また、phpMyAdminにログインするためには以下の情報が必要になります。

  • データベース名
  • データベースのユーザー名
  • データベースのパスワード
  • データベースのホスト名

これら情報を確認するためには、先ほどダウンロードしたFTPデータの中から「wp-config.php」というファイルを探し、

wp-config.phpファイル

Windowsスタートメニューの「アクセサリ」から「メモ帳」で開くか、「秀丸」や「SublimeText」などのテキストエディタで開いてください。wp-config.php内には下記のように記されています。

使用するのは「○○」「☓☓」「△△」「□□」の箇所です。
後ほど使用するのでメモしておいてください。

/** WordPress のためのデータベース名 */
define(‘DB_NAME’, ‘○○○○○○○○○○’);

/** MySQL データベースのユーザー名 */
define(‘DB_USER’, ‘☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓’);

/** MySQL データベースのパスワード */
define(‘DB_PASSWORD’, ‘△△△△△△△△△△’);

/** MySQL のホスト名 */
define('DB_HOST', '□□□□□□□□□□');

上記の情報が手に入ったら「https://ドメイン名/phpmyadmin/」にアクセスしてください。
下記のログイン画面が表示されますので、先ほどのDBユーザー名とDBパスワードでログインしてください。

phpMyAdminへのログイン

phpMyAdminにログインすると上部のメニューにある「エクスポート」を押してください。

エクスポート設定の一覧が表示されるので、各種設定を調整してからエクスポートを行います。
まずは冒頭のエクスポート方法を「詳細-可能なオプションをすべて表示」にしてください。

次に生成オプションを「DROP TABLE / VIEW / PROCEDURE / FUNCTION / EVENT / TRIGGER コマンドを追加する」にチェックを入れてください。

最後に作成するクエリの最大長を「1000」に変更しましょう。

以上の設定ができたら、一番下までいき「エクスポート」ボタンを押してください。
PCに○○○○○.sqlと名の付くファイルが保存されるはずです。

エクスポートしたファイルが完全なデータであるか念のため確認をします。
メモ帳やテキストエディタ等で該当ファイルを開いてください。

ファイルを開くと大量のコードが表示されるので、最終行を見てください。
下記のようなコードが最後に3行書かれていれば完全なDBデータと言えます。

完全なDBデータ

ここまでの作業でWordPressのデータバックアップは完了です。
ここから先は移転先であるRSサーバーでの作業になります。

ステップ3:RSサーバーにて各種初期設定

RSサーバーにデータ移行する前に、まずはサーバー内の各種設定を2つ行います。

  • PHPバージョン設定
  • DB設定

PHPバージョン設定

まずはPHPバージョン設定からです。PHPとは、WordPressを動かすためのプログラムです。
PHPにはバージョンがいくつかあり、使用しているレンタルサーバーやWordPressのバージョンに応じて使い分ける必要があります。

WordPress移転の場合、移転元と移転先のレンタルサーバーでPHPのバージョンを揃えないと不具合が起きるリスクがあります。

そのため、下記の手順にて移転先のPHPバージョンを調整してください。
まずは移転元のお名前.com共用SDサーバーにログインし「PHPバージョン変更」に進みます。

PHP設定

PHP設定の管理画面が表示されるので、PHPバージョンを確認しメモしてください。

PHPバージョン確認

次に、移転先であるお名前.com共用RSサーバーにログインします。
こちらのページからお名前.comにログインしてください。

お名前.com管理画面上のメニュー「レンタルサーバー」内の「利用レンタルサーバー一覧」をクリックしてください。

利用レンタルサーバー一覧

利用中のレンタルサーバーが表示されるので、該当ドメインの「ログイン」を押してください。

RSサーバーへログイン

RSサーバー管理画面の右下「高度な設定」の中にある「PHP」に進みます。

RSサーバーのPHP設定

PHP設定の管理画面が表示されるので、PHPバージョンを先ほどのSDサーバーと同じ数値に変更してください。

RSサーバーのPHP設定変更

これにてPHPバージョン設定は完了です。

もう一つ移転先サーバーの初期設定として、DB設定があります。

DB設定

ここからは移転先のお名前.com共用RSサーバーにおけるDB設定について解説します。
ちなみに、DBとはデータベースの略称です。サイトの情報や投稿データを保存する場所です。

まずはサーバー管理画面の「データベース」内にある「データベース」に進んでください。

データベース管理画面

契約したての場合はまだDBが一つもないと思うので「はじめる」を押します。

新しいデータベースを作成する

新しいDBの設定画面が表示されるので、下記画像の赤枠箇所に任意の内容を記入して「確認する」を押します。

新規DBの確認画面へ進む

新規DBに入力した内容の最終確認画面が表示されるので「完了する」を押します。
※作成したDBの情報はこのあと使用するのでメモしておいてください。

新規DB追加の最終確認

データベースを追加しました!」と表示されたらDB設定は完了です。

これにてRSサーバーでの各種初期設定は完了です。

次はいよいよWordPressデータの移行作業をしていきます。

ステップ4:RSサーバーにてFTPデータのアップロード

次は、WordPressのデータ移行作業です。
移転元のときと同様、FTPデータから作業します。

お名前.com共用RSサーバーのFTPアカウントは下記の手順にて作成します。
まずはサーバー管理画面の「ファイル管理」内の「ファイル管理」に進みます。

ファイル管理に進む

契約したての場合はまだFTPアカウントが無いかと思うので「はじめる」を押してください。

FTPアカウントの新規追加

FTPアカウントの設定画面が表示されるので、下記画像の赤枠箇所に任意の内容を記入して「確認する」を押してください。

入力した内容の最終確認が表示されるので「完了する」を押しましょう。

いま登録した内容をFTPソフトに設定して、お名前.com共用RSサーバーに繋ぎましょう。
FTPでサーバーに繋いだら、該当ドメイン直下にファイルをアップロードします。

ファイルアップロード後、念のためPC内とRSサーバー内のファイル数が一致しているか確認しておくと安心です。

ファイル数が一致していれば、FTPデータ移行は完了です。

ここで、FTPデータ移行に付随してwp-config.php(WordPressのDB情報などを管理しているファイル)の修正もまとめて行います。

wp-config.phpの修正

まずはPC内にあるwp-config.phpファイルをメモ帳やテキストエディタ等で開いてください。
開いたら、下記4ヵ所を先ほど作成した新規DBの内容に書き換えます。

/** WordPress のためのデータベース名 */
define(‘DB_NAME’, ‘○○○○○○○○○○’);

/** MySQL データベースのユーザー名 */
define(‘DB_USER’, ‘☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓’);

/** MySQL データベースのパスワード */
define(‘DB_PASSWORD’, ‘△△△△△△△△△△’);

/** MySQL のホスト名 */
define('DB_HOST', '□□□□□□□□□□');

書き換え終わったら、wp-config.phpファイルを上書き更新します。
上書きできたら、RSサーバー内のwp-config.phpファイルに上書きアップロードしてください。

これにてwp-config.phpファイルの修正も完了です。
次はDBデータの移行作業に進みます。

ステップ5:RSサーバーにてDBデータのインポート

SDサーバーにはDBデータの管理ツールであるphpMyAdminが無かったのに対して、RSサーバーには標準搭載されているため、手軽にDBデータを取り扱うことが可能です。

RSサーバー管理画面のメニュー「データベース」にある「phpMyAdmin」に進んでください。

phpMyAdminに進む

下記のphpMyAdminログイン画面が表示されるので、先ほど追加したDBの情報にてログインします。

phpMyAdminログイン画面

phpMyAdminの管理画面が表示されるので「インポート」を押してください。

インポート

インポート設定画面に進むので「ファイル選択」にてSDサーバーからエクスポートしたDBファイルを選択してください。

DBファイルの選択

それ以外は特に設定の必要はないのでページ最下部まで進み「インポート」を押します。

下記の「インポートは正常に終了しました。」が表示されたらDBのデータ移行は完了です。

インポート完了

以上でWordPressのデータ移行は完了になります。
次はサーバー切り替え前の表示・動作確認についてです。

ステップ6:hostsによる事前の表示・動作確認

WordPressのサーバー移転では、データが問題なく移行できていても表示・動作がうまくいかずなんらかの調整が必要になることがあります。
そのため、サーバー切り替え前に表示・動作を確認しておくと安心です。

サーバー切り替え前に表示・動作を確認する方法については下記記事をご参考ください。

上記記事で使用するサーバーIPアドレスの調べ方は下記になります。

RSサーバー管理画面のメニュー「サーバー」内の「サーバー」に進みます。

サーバー情報ページの下のほうにあるタイプ「A」、ホスト名「@」の右にある「」がRSサーバーのIPアドレスになります。

なお、ここでご紹介した事前の表示・動作確認は、下記2つのケースでのみ有効です。

  • SSLを導入しておらずWebサイトのアドレスがhttpである場合
  • 有料SSLを契約しており既にRSサーバーに実装している場合

上記に当てはまらないケースは、無料SSLを利用している場合です。

SDサーバーにて無料SSLを利用しておりRSサーバーでも無料SSLを利用する場合には、サーバー切り替え前の表示・動作確認ができません。

なぜなら、RSサーバーではサーバー切り替え前に無料SSLの実装ができないためです。
参考)【レンタルサーバー RSプラン】 SSLの申し込みができない、利用できない

そのため、無料SSLを利用する場合はサーバー切り替え後のSSL実装となり、切り替え後一時的にhttpsでのアクセスが出来なくなります。

それを踏まえたうえでサーバー切り替えを実施するようにしてください。

ステップ7:SDからRSへのサーバー切り替え(SSL実装)

データ移行と事前確認が済んだら、サーバーを切り替えます。

ドメインの契約管理をしているサービスにログインし、該当ドメインのネームサーバーを下記RSサーバーのものに変更しましょう。

プライマリ:ns-rs1.gmoserver.jp
セカンダリ:ns-rs2.gmoserver.jp

なお、ネームサーバーの変更申請をしてから完全に切り替わるまでに、数時間~24時間ほどかかります。

そのため、SSLダウンタイムの影響を小さくしたい場合には、夜間や営業時間外などアクティブユーザーが少ない時間帯に切り替えることをお勧めします。

無料SSLを利用する場合には、ネームサーバーが切り替わったらお名前.com共用RSサーバーの管理画面から申請しておきましょう。

ステップ8:WordPress引越し完了

ネームサーバーが切り替わって、WordPressの表示・動作が問題なければお名前.comの共用SDサーバーからRSサーバーへのWordPress引越しは完了です。

お名前.com共用RSサーバーへ移転する際の注意点

最後にお名前.com共用RSサーバー特有の注意点についても触れておこうと思います。

リダイレクトループの回避

SDからRSへWordPress移転する際、httpからhttpsへの301リダイレクト設定を.htaccessへ記述している場合、書き方によってはリダイレクトループが起きることがあります。

その場合は、FTPソフトで.htaccessをダウンロードし、既存のリダイレクトコードを削除。
下記の新しいリダイレクトコードを追加して上書きアップロードしましょう。

SetEnvIf X-Forwarded-Proto "https" HTTPS=on
SetEnvIf X-Forwarded-Proto "http$" HTTPS=off

本記事の解説は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

サイト引越し屋さん編集部

日本で最も利用されているサーバー移転&保守代行サービス『サイト引越し屋さん』の中の人です。 サイト引越しに関わる技術情報をはじめ、WordPressやその他のWebサービスに関するノウハウを発信しています。 全日本SEO協会所属。日本ウェブ解析士協会(WACA)所属。

本記事にてご提供している情報については、最新かつ正確な情報を提供するよう努力していますが、情報の正確性や完全性を保証するものではございません。本記事の情報を利用することによって生じたいかなる損害に対しても、当社は責任を負いかねます。情報をご利用される際は、ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願い致します。

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