「WordPressを置いているサーバーのPHPをバージョンアップしたい。」
「でも、いきなり上げると不具合が出る可能性があるので怖い。」
そんな悩みを抱えてはいませんか?
PHPとは、WordPressを動かすためのプログラムです。
そのため、急にバージョンアップを行うとWordPress本体やプラグイン、サイトテーマに干渉が起きて、動作や表示に不具合が起きる可能性があります。
せっかく育ててきたWebサイトが、うまく表示されなくなったらゾッとしますよね…。
そこで本記事では、WordPressのPHPバージョンを安全に上げる方法と注意点を解説していきます。
「WordPressのPHPを最新のバージョンにアップしたい。」
「自分で作業して不具合が出たら不安だ。」
そんなときはサイト引越し屋さんにお任せください。
専門のエンジニアがバージョンアップ作業を代行いたします。
目次(クリックで飛べます!)
PHPのバージョン変更が必要な理由
主に最新版のPHPへ変更することで、サイトの表示速度が改善されます。
PHPは、php5、php7、php8へと徐々にバージョンアップを果たしています。以前のPHPよりも速い表示速度が出せるので、ユーザー満足度やサイト修正においてストレス軽減につながります。
ページの表示スピードについては、「あらゆるデバイスでウェブページの読み込み時間を短くしましょう」と書かれているように、以前からGoogleが言及していた内容です。
※ちなみにこちらのページから、あなたのWebサイトの表示スピードを測定することが可能です → PageSpeed Insights
具体的にどこまでSEOに影響を及ぼしているかは未知数ですが、PHPのバージョンを変更するだけで表示速度が改善されるなら、やっておいて損はありません。
WordPressのPHPバージョンアップの注意点
次に、WordPressのPHPをバージョンアップする際の注意点を解説していきます。
注意すべきポイントはズバリ「いきなりバージョンを上げない」ということ。
多くのレンタルサーバーでは、サーバーの管理画面からボタン1つで簡単にPHPバージョンの変更ができます。
簡単に変更できるゆえに気軽にバージョンを変えてしまう方が多いのですが、知らぬ間に不具合が出てしまう可能性があるのでお勧めしません。
また、一部のレンタルサーバーでは、PHPのバージョンをひとたび上げてしまうと、元の古いバージョンに戻せない仕様のところもあるので、注意が必要です。
では、安全にバージョンアップを実行するにはどうするべきなのでしょうか。
PHPのバージョンを上げる際は、まず動作確認のテストを行うことが大事です。
まずはPHPバージョンアップのテストを行う
PHPのバージョンをアップする前に、動作確認のテストを行うと安心です。
テストで問題なくサイトが動くことを確認できたら、正式にバージョンのアップデートを実施しましょう。
テストの手順は以下の3ステップです。
- PHP Compatibility Checkerをインストールする
- 推奨のPHPのバージョンを指定して実行する
- スキャニングの結果を確認する
確認テストは簡単に実行できるので、安心してくださいね。
ステップ1:PHP Compatibility Checkerをインストールする
テストには「PHP Compatibility Checker」というプラグインを使用します。
このプラグインを使えば「現在のWordPressで使っているプラグインとテーマが、新しいPHPでも問題なく動くかどうか」を検証できます。
まずは、WordPressの管理画面左のメニューから「プラグイン」>「新規追加」に進みます。
新規追加の画面に進んだら、右上の検索ボックス内に「PHP Compatibility Checker」と入力します。すると該当のプラグインが表示されるので、インストールしましょう。
プラグインをインストールすると有効化というボタンが表示されますので、こちらをクリックしてプラグインを有効化します。
プラグインを有効化できたら、プラグインの管理画面に進みます。
WordPress管理画面左メニューから「ツール」>「PHP Compatibility」を押してください。
すると、PHPバージョンアップのテスト設定内容が表示されます。
ステップ2:推奨のPHPのバージョンを指定して実行する
次に、バージョンアップ後に設定したい「PHPのバージョン」と「有効中のプラグインとテーマのみをスキャン」を選択して「サイトをスキャン」をクリックします。
※今回は最新PHPバージョン「7.3.8」ではなく、テスト環境のエックスサーバーで推奨となっている準最新の「7.2.17」にて進めています。
将来的に動かす予定で現在は一時的に停止中のプラグインがあれば、「すべてのプラグインとテーマ」を選んでください。
スキャンを開始すると、下記のようなスキャニングの表示がされます。
完了するまでしばし待ちましょう。
ステップ3:スキャニングの結果を確認する
PHP Compatibility Checkerのスキャニングが終わると、テスト結果が表示されます。
テスト結果の判定には大きく3種類あり、以下の内容になっています。
- 互換性あり ⇒ 問題なし
- 警告 ⇒ おそらく問題ないが念のため注意喚起
- エラー ⇒ エラーが起きる可能性あり
これらの中で「互換性あり」と「警告」に関しては、問題ない可能性が高いです。
また「エラー」表記が出た場合でも、右に「更新版を利用可能」が出ていれば、最新版のプラグインに更新することでエラー表記が消える可能性があります。
万が一それでも消えない場合には、そのプラグインが必須でなければ削除を検討する、または、専門の技術者に頼んでPHPのバージョンアップ作業をしてもらうなど検討しましょう。
それでは次に、実際のPHPバージョンアップ作業に入っていきます。
WordPressのPHPバージョンを変更する流れ
多くのレンタルサーバーでは、管理画面からPHPバージョンを変更することができます。
本記事では、エックスサーバーの管理画面を例に進めていきます。
まずはサーバーパネルにログインします。
すると、一番下のほうに「PHP Ver.切替」があるので、それをクリックします。
※他のレンタルサーバーでも似たような表記で項目があるはずです。
サイトの一覧が出てきますので、対象サイト選択します。
今回は弊社で運営しているサイト(Webを資産にするブログ)をテストに使いました。
サイトを選択するとPHPバージョンの設定画面に進むので、変更したいバージョンを選択します。
※テストで試したバージョンと同じものを選択してください。
画像は現在phpバージョン「PHP5.6.40」を「PHP7.2.17」へ変更を行うという意味です。
「PHPバージョンを「PHP●.●.●」に変更しました。」と表示されたら変更完了です。
最後にサイトの表示・動作確認を行っていきましょう。
PHPバージョンアップ後のWordPress表示・動作確認
PHPのバージョンを変更したら、サイトの表示や動作をチェックし、異常がないかどうか調べます。
ちなみに、プラグインやテーマで互換性がないものがあるときは、サイト表示で500エラー(Internal Server Error)が発生することがあります。その際に、原因を特定する方法は、すべてのプラグインを停止させ、1つずつ有効にしていく方法を取るのが一般的です。
今回試したサイトでは問題なく今まで同様の表示や動作が確認できました。
表示や動作を確認する際は、以下のような項目をチェックしておきましょう。
- サイトが正しく表示されているか?
- WordPressにログインができるか?
- 記事投稿で画像がアップロードできるか?
- 記事投稿ができるか?
- お問い合わせフォームは送信できるか?
すべてクリアできていれば、PHPのバージョンアップ作業は完了となります。
ここまで長い作業お疲れさまでした!!
最後に、PHPバージョンアップのテストで使用したプラグイン「PHP Compatibility Checker」、こちらはもう不要なのでプラグイン一覧から削除しておきましょう。
使わないプラグインは、なるべく削除(アンインストール)しておくことを推奨します。多くのプラグインが動作していると、サイトの表示速度に影響が出るからです。
バージョンアップ実施の際はバックアップを取っておくとなお安心です
今回は、PHPバージョンアップの注意点とバージョンアップ方法について解説しました。
本記事の通りに進めていただければ、PHPのバージョンアップが問題なく出来るかと思います。
ただし、独自でWordPressにカスタマイズを行っている場合や、制限の多いレンタルサーバーを利用している場合には、予期せぬ不具合が起きる可能性もゼロではありません。
さらに安全性を高めるコツとしては、サイトのバックアップを取っておきましょう。
WordPressのバックアップ方法についてはこちらで解説しています。
「WordPressのPHPを最新のバージョンにアップしたい。」
「自分で作業して不具合が出たら不安だ。」
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