ロリポップからさくらのレンタルサーバへのWordPress引越し
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最終更新日:
サイト引越し屋さん編集部

ロリポップからさくらのレンタルサーバへのWordPress引越し手順

移転先のさくらレンタルサーバが古い仕様のプランの場合には、PHPバージョンの変更がドメイン単位ではなくサーバー全体で統一設定なことに注意。これ後で説明。

こんにちは、日本でもっとも利用されているWordPressのサーバー移転代行&保守管理サービス『サイト引越し屋さん』です。

本記事では、ロリポップからさくらのレンタルサーバへのWordPress引越し手順を合計41枚におよぶキャプチャ画像を用いて詳細に解説しています。

作業は大きく8個のステップに分かれています。

  1. ロリポップにてFTPデータのダウンロード
  2. ロリポップにてDBデータのエクスポート
  3. さくらのレンタルサーバにて各種初期設定
  4. さくらのレンタルサーバにてFTPデータのアップロード
  5. さくらのレンタルサーバにてDBデータのインポート
  6. hostsによる事前の表示・動作確認
  7. ロリポップからさくらのレンタルサーバへのサーバー切り替え
  8. WordPress引越し完了

1つずつ順を追いながら解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください。

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STEP1:ロリポップにてFTPダウンロード

WordPressはFTPとDBの2種類のデータで構成されています。
まずはFTPデータから作業していきます。

FTPデータをダウンロードするためには、FTPソフトが必要です。
まだお持ちでない場合は下記の記事を参考にご用意ください。

FTPソフトに設定するためのFTPアカウント情報はロリポップの管理画面から確認が可能です。
まずはこちらのログインページからロリポップにログインしましょう。

ロリポップのログインページ

ユーザー設定」下の「アカウント情報」をクリックしましょう。

アカウント情報をクリック

アカウント情報内にあるFTPサーバーのログイン情報を確認します。
以下の情報がFTPソフトで接続するための内容になります。

ロリポップのFTPアカウント情報

FTPアカウント情報が分かったら、FTPソフトでサーバーに繋いでデータをダウンロードしていきます。

ロリポップの場合、移転対象ファイルはロリポップ管理画面の「サーバーの管理・設定」から「独自ドメイン設定」に進むと確認できます。

独自ドメイン設定

該当ドメインの公開(アップロード)フォルダを確認します。

公開用フォルダ

FTPソフトを使って該当の公開用フォルダからご自身のPCにデータをダウンロード出来たら、FTP内のファイル数とPCにダウンロードしたファイル数が一致しているか確認してください。

FTPソフトやPCは、ファイル群を選択して右クリック「プロパティ」からファイル数を表示できることが多いです。

サーバーのFTPデータ数

ファイル数が一致していればFTPのダウンロードは完了です。
次は、DBデータのエクスポート作業です。

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STEP2:ロリポップにてDBエクスポート

DBデータのエクスポートはロリポップ提供のphpMyAdminを利用します。
phpMyAdminとはDBデータを扱うためのシステムです。

また、phpMyAdminにログインするためには以下の情報が必要になります。

  • データベース名
  • データベースのユーザー名
  • データベースのパスワード
  • データベースのホスト名

これら情報を確認するためには、先ほどダウンロードしたFTPデータの中から「wp-config.php」というファイルを探し、

wp-config.phpファイル

Windowsスタートメニューの「アクセサリ」から「メモ帳」で開くか、「秀丸」や「SublimeText」などのテキストエディタで開いてください。wp-config.php内には下記のように記されています。

使用するのは「○○」「☓☓」「△△」「□□」の箇所です。
後ほど使用するのでメモしておいてください。

/** WordPress のためのデータベース名 */
define(‘DB_NAME’, ‘○○○○○○○○○○’);

/** MySQL データベースのユーザー名 */
define(‘DB_USER’, ‘☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓’);

/** MySQL データベースのパスワード */
define(‘DB_PASSWORD’, ‘△△△△△△△△△△’);

/** MySQL のホスト名 */
define('DB_HOST', '□□□□□□□□□□');

phpMyAdminへのログイン情報が分かったらロリポップ管理画面に戻り、「サーバーの管理・設定」から「データベース」を選択しましょう。

ロリポップのデータベース

該当データベースの「操作する」を選択します。

操作するをクリック

phpMyAdminを開く」をクリックしましょう。

phpMyAdminを開く

phpMyAdminにログインしたら、左側のDB一覧から該当のデータベース名をクリックのうえ、上部のメニューにある「エクスポート」を押してください。

phpMyAdminのエクスポート

エクスポート設定の一覧が表示されるので、各種設定を調整してからエクスポートを行います。
まずは冒頭のエクスポート方法を「詳細-可能なオプションをすべて表示」にしてください。

詳細-可能なオプションをすべて表示

次に生成オプションを「DROP TABLE / VIEW / PROCEDURE / FUNCTION / EVENT / TRIGGER コマンドを追加する」にチェックを入れてください。

DROP TABLE / VIEW / PROCEDURE / FUNCTION / EVENT / TRIGGER コマンドを追加する

最後に作成するクエリの最大長を「1000」に変更しましょう。

作成するクエリの最大長を1000に変更

以上の設定ができたら、一番下までいき「エクスポート」ボタンを押してください。
PCに○○○○○.sqlと名の付くファイルが保存されるはずです。

エクスポートしたファイルが完全なデータであるか念のため確認をします。
メモ帳やテキストエディタ等で該当ファイルを開いてください。

ファイルを開くと大量のコードが表示されるので、最終行を見てください。
下記のようなコードが最後に3行書かれていれば完全なDBデータと言えます。

完全なDBデータ

ここまでの作業でロリポップ上でのWordPressのデータバックアップは完了です。

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STEP3:さくらのレンサバにて各種初期設定

さくらのレンタルサーバにデータ移行する前に、まずはサーバー内の各種設定を2つ行います。

  • 独自ドメイン設定
  • PHPバージョン設定
  • DB設定

独自ドメイン設定

まずはさくらのレンタルサーバで独自ドメインを利用するための設定を行います。
こちらのページからさくらのレンタルサーバ管理画面にログインしてください。

管理画面の左メニュー「ドメイン/SSL」>「ドメイン/SSL」に進みます。

ドメイン/SSLの設定

右下の「ドメイン新規追加」を押します。

ドメイン新規追加

ドメイン追加のやり方を選択する画面が表示されるので、選択します。

さくらインターネット内でのドメイン契約ではなく、他社(お名前.comなど)で管理している場合は「他社で取得したドメインを移管せずに使う」を選択してください。

他社で取得したドメインを移管せずに使う

ドメイン名の入力画面が表示されるので、赤枠の個所にドメインを記入します。
記入できたら「追加」を押してください。

独自ドメイン名を入力

ドメインを追加したら、再度「ドメイン/SSL」>「ドメイン/SSL」の画面に進みます。

すると、いま追加したドメインが表示されているはずなので、右にある「設定」>「基本設定」に進んでください。

ドメインの基本設定に進む

進むと「Web公開フォルダ」という欄があるので、こちらに今回の独自ドメインを入力します。入力したら下に進んで「保存する」を押してください。

Web公開フォルダの入力

設定が完了すると、「ドメイン/SSL」の画面に自動で戻ります。

念のため、該当ドメインの「Web公開フォルダ」がいま設定した内容にて反映されているか確認しておきましょう。

ドメイン一覧上でのWeb公開フォルダの確認

これにてドメイン設定は完了です。次はPHPバージョンの設定に進みます。

PHPバージョン設定

PHPとは、WordPressを動かすためのプログラムです。PHPにはバージョンがいくつかあり、使用しているレンタルサーバーやWordPressのバージョンに応じて使い分ける必要があります。

※WordPress移転の場合、移転元と移転先のレンタルサーバーでPHPのバージョンを揃えないと不具合が起きるリスクがあります。必ず忘れずに設定してください。

PHPバージョンの調整は下記の手順にて行います。

まずは移転元のロリポップ管理画面にログインし、「サーバーの管理・設定」内の「PHP設定」に進みます。

ロリポップのPHP設定

該当ドメインの右にあるPHPバージョンがロリポップ側のバージョンです。
こちらを確認しメモしておいてください。

ロリポップのPHPバージョン

次に、移転先であるさくらのレンタルサーバ側のPHP設定です。

さくらのレンタルサーバ管理画面の左下「スクリプト設定」の中にある「言語のバージョン設定」に進みます。

言語のバージョン設定

PHP設定の管理画面が表示されるので、PHPバージョンを先ほどのロリポップサーバーと同じ数値に変更してください。

PHPバージョンの変更

これにてPHPバージョン設定は完了です。

もう一つ移転先サーバーの初期設定として、DB設定があります。

DB設定

ここからは移転先の共用さくらのレンタルサーバにおけるDB設定について解説します。
ちなみに、DBとはデータベースの略称です。サイトの情報や投稿データを保存する場所です。

まずはサーバー管理画面の「Webサイト/データ」内にある「データベース」に進んでください。

データベース設定に進む

右下の「新規追加」ボタンを押してください。

データベースを新規追加

データベース名」と「データベース接続用パスワード」を任意で記入します。

データベース名の記入

記入できたら「作成する」ボタンを押してください。

データベースを作成する

DBの作成が完了すると、DB一覧にいま作成したDBが表示されます。
その中でデータベースサーバーと表記された箇所の()内にあるmysql●●●から始まる情報と、データベース名(ユーザー名)をメモしておいてください。

作成したDBの接続情報

今メモした情報とデータベース設定で使用したパスワード含め4点を整理しておきます。
※後ほど使用します。

さくらのレンタルサーバのDB接続情報
項目 説明
データベース名 先ほどのキャプチャ画像赤枠の個所です。
データベースのユーザー名 データベース名と同様の内容です。
データベースのパスワード DB作成時に設定したパスワードです。
データベースのホスト名 データベースサーバーに記載されていたmysql●●●から始まる情報です。

これにてさくらのレンタルサーバでの各種初期設定は完了です。

次はいよいよWordPressデータの移行作業をしていきます。

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STEP4:さくらのレンサバにFTPアップロード

次は、WordPressのデータ移行作業です。移転元のときと同様、FTPデータから作業します。

FTPソフトに設定するためのFTPアカウント情報は、さくらのレンタルサーバー契約時の完了メールに記載されています。

契約完了時のメールが手元になく確認できない場合には、さくらのレンタルサーバーのコントロールパネルのログイン情報がFTP情報と連動しているため、そのログイン情報から確認することも可能です。

コントロールパネルのログインページはこちらです。

コントロールパネル

FTPアカウントとログインページは下記の仕様で連動しています。

さくらのレンタルサーバのFTP情報
項目 説明
FTPホスト名 ドメイン名(●●.sakura.ne.jp)
FTPアカウント名 ドメインの名の.sakuraの前部分
FTPパスワード パスワード

FTPアカウントが用意できたら、FTPソフトでサーバーに繋いでデータをアップロードします。
アップロード先は、さきほど設定したWeb公開フォルダとなる「www/ドメイン名/」配下です。

ファイルアップロード後、念のためPC内とさくらのレンタルサーバ内のファイル数が一致しているか確認しておくと安心です。

ファイル数一致の確認

ファイル数が一致していれば、FTPデータ移行は完了です。

ここで、FTPデータ移行に付随してwp-config.php(WordPressのDB情報などを管理しているファイル)の修正もまとめて行います。

wp-config.phpの修正

まずはPC内にあるwp-config.phpファイルをメモ帳やテキストエディタ等で開いてください。
開いたら、下記4ヵ所を先ほど作成した新規DBの内容に書き換えます。

/** WordPress のためのデータベース名 */
define(‘DB_NAME’, ‘○○○○○○○○○○’);

/** MySQL データベースのユーザー名 */
define(‘DB_USER’, ‘☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓’);

/** MySQL データベースのパスワード */
define(‘DB_PASSWORD’, ‘△△△△△△△△△△’);

/** MySQL のホスト名 */
define('DB_HOST', '□□□□□□□□□□');

書き換え終わったら、wp-config.phpファイルを上書き更新します。
上書きできたら、さくらのレンタルサーバ内のwp-config.phpファイルに上書きアップロードしてください。

これにてwp-config.phpファイルの修正も完了です。
次はDBデータの移行作業に進みます。

STEP5:さくらのレンサバにてDBインポート

ロリポップ同様、さくらのレンタルサーバにもphpMyAdmin標準搭載されているため、手軽にDBデータを取り扱うことが可能です。

まずはサーバー管理画面の「Webサイト/データ」内にある「データベース」に進んでください。

データベース設定に進む

先ほど作成したデータベース名の右にある「設定」>「phpMyAdminログイン」を押します。

phpMyAdminにログイン

すると、下記のようなログイン画面が表示されるので、先ほどメモしたDBアクセス情報をもとにログインします。

ログイン情報の入力

左サイドバーのメニューから該当DBを選択し、上部メニュー「インポート」をクリックします。

インポートをクリック

インポート設定画面に進むので「ファイル選択」にてロリポップサーバーからエクスポートしたDBファイルを選択してください。

DBファイルの選択

それ以外は特に設定の必要はないのでページ最下部まで進み「インポート」を押します。

下記の「インポートは正常に終了しました。」が表示されたらDBのデータ移行は完了です。

インポート完了

以上でWordPressのデータ移行は完了になります。
次はサーバー切り替え前の表示・動作確認についてです。

STEP6:hostsによる事前の表示・動作確認

WordPressのサーバー移転では、データが問題なく移行できていても表示・動作がうまくいかずなんらかの調整が必要になることがあります。
そのため、サーバー切り替え前に表示・動作を確認しておくと安心です。

サーバー切り替え前に表示・動作を確認する方法については下記記事をご参考ください。

上記記事で使用するサーバーIPアドレスの調べ方は下記になります。

さくらのレンタルサーバ管理画面のメニュー「サーバー情報」内の「サーバー情報」に進みます。

サーバー情報に進む

サーバー基本情報」という欄があり、その中にあるIPアドレスの「IPv4」に書かれている数字がサーバーのIPアドレスになります。

さくらのレンタルサーバのIPアドレス

なお、ここでご紹介した事前の表示・動作確認は、下記2つのケースでのみ有効です。

  • SSLを導入しておらずWebサイトのアドレスがhttpである場合
  • 有料SSLを契約しており既にさくらのレンタルサーバに実装している場合

上記に当てはまらないケースは、無料SSLを利用している場合です。

ロリポップサーバーにて無料SSLを利用しておりさくらのレンタルサーバでも無料SSLを利用する場合には、サーバー切り替え前の表示・動作確認ができません。
なぜなら、さくらのレンサバではサーバー切り替え前に無料SSLの実装ができないためです。

対象となるドメインのAレコードの値がさくらのレンタルサーバに向いている必要があります。

引用 – 無料SSL(Let’s Encrypt)を設定したい

そのため、無料SSLを利用する場合はサーバー切り替え後のSSL実装となり、切り替え後一時的にhttpsでのアクセスが出来なくなります。

それを踏まえたうえでサーバー切り替えを実施するようにしてください。

STEP7:ロリポップからRSへのサーバー切り替え(SSL実装)

データ移行と事前確認が済んだら、サーバーを切り替えます。

ドメインの契約管理をしているサービスにログインし、該当ドメインのネームサーバーを下記さくらのレンタルサーバのものに変更しましょう。

プライマリネームサーバー:ns1.dns.ne.jp
セカンダリネームサーバー:ns2.dns.ne.jp

なお、ネームサーバーの変更申請をしてから完全に切り替わるまでに、数時間~24時間ほどかかります。

そのため、SSLダウンタイムの影響を小さくしたい場合には、夜間や営業時間外などアクティブユーザーが少ない時間帯に切り替えることをお勧めします。

無料SSLを利用する場合には、ネームサーバーが切り替わったらさくらのレンタルサーバの管理画面から申請しておきましょう。

STEP8:WordPress引越し完了

ネームサーバーが切り替わって、WordPressの表示・動作が問題なければロリポップサーバーからさくらのレンタルサーバへのWordPress引越しは完了です。

本記事の解説は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

サイト引越し屋さん編集部

日本で最も利用されているサーバー移転&保守代行サービス『サイト引越し屋さん』の中の人です。 サイト引越しに関わる技術情報をはじめ、WordPressやその他のWebサービスに関するノウハウを発信しています。 全日本SEO協会所属。

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