- html
WordPressからHTMLへ移行する手順と注意点|やめる判断基準も
「更新はほとんどしないのに、WordPressのセキュリティ対応に追われるのがしんどい」
そんなサイトでは、WordPressをやめて静的HTMLに戻すという選択肢があります。実際、2026年10月のPHP脆弱性報道をきっかけに「バージョンアップではなく、いっそHTMLに移行したい」というご相談が増えました。
この記事では、WordPressの保守・移転を累計3,000件以上手がけてきたサイト引越し屋さんが、WordPressからHTMLへ移行すべきかの判断基準、3つの移行方法の違い、実際の作業手順と注意点、移行後の更新方法までを解説します。
「更新頻度が減ったサイトのセキュリティ対策や、毎月の保守コストを抑えたい」
「HTML化したいけれど、ページ数が多くて移行漏れやSEO低下が不安」
そんなときは私たちサイト引越し屋さんにお任せください。
専門のエンジニアが作業を代行いたします。
WordPressからHTMLへ移行すべき?向いているサイト・向いていないサイト
結論から言うと、「更新がない」「動的な機能を使っていない」サイトはHTMLが向いています。
逆に、ブログを継続的に更新していたり、ページ間での連携やコンテンツ管理、複雑な広告運用などしているサイトは、WordPressを残したほうが運用コストは低くなります。まず自分のサイトがどちらかを確認しましょう。
htmlが向いているサイト
- 会社案内・事務所サイトなど、更新は営業日や住所変更の反映程度
- お問い合わせフォームをGoogleフォームなど外部サービスで運用している
- 会員ログイン・コメント・サイト内検索を使っていない
- WordPressやテーマのバージョンが古く、バージョンアップに不安がある
- セキュリティ対応のためだけに毎年費用がかかる状態を解消したい
静的HTMLにはPHPもデータベースもないため、WordPress本体・プラグイン・PHPの脆弱性を突く攻撃がそもそも成立しません。更新が少ないサイトほど、この安心感のメリットが大きくなります。
htmlが向いていないサイト
- ブログや新着情報を月に何度も更新している
- 会員機能・予約・決済・EC機能を使っている
- 担当者がHTMLを触れず、管理画面からの更新に依存している
- 投稿者が複数いて、同時に更新する運用になっている
この場合はWordPressをやめるより、専門業者に依頼して保守をしたり、管理画面を残したまま公開面だけHTMLにする「WordPressの静的化」のほうが現実的です。
【実例】司法書士事務所がバージョンアップではなくWordPress廃止を選んだ理由
弊社に実際にあったご相談です。エックスサーバー上でWordPress 4.9系・サポート終了済みの有料テーマで運用している事務所サイトで、当初は「WordPressとPHPをバージョンアップしたい」というお問い合わせでした。
ところがお見積りをお送りした直後、PHPの脆弱性報道を受けて方針が変わります。
更新は休業日のお知らせ程度、問い合わせフォームはGoogleフォームであることから、「WordPressを継続する必要性があまりないのでは」と判断され、静的HTMLへの移行検討に切り替わりました。
このケースのポイントは、古いテーマやプラグインの互換性問題を抱えたまま毎回バージョンアップするより、HTML化してしまえば以後のセキュリティ対応がほぼ不要になるという点です。更新頻度が低いサイトでは、移行の初期費用を数年分の保守費用と比較して判断するのが現実的です。
===
WordPressからHTMLへの静的化は、プラグインの選定や静的ファイルの微調整、パスの書き換えなど専門的な知識が必要です。作業工数をかけずに安全に移行したい場合はプロへお任せください。
WordPressからHTMLへの移行方法は3つ|プラグイン・ツール・手作業の違い
移行方法は大きく3つあり、「デザインをどこまで再現したいか」「移行後に自分で更新するか」で選び方が変わります。コストが安い順にプラグイン書き出し、ダウンロードツール、HTML/CSSでの再構築です。
| 方法 | デザイン再現度 | 内部リンク・URLの整合 | 手間 | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|
| ①プラグインで書き出す(Simply Static等) | 高い(そのまま) | 設定次第で崩れやすい | 小 | ページ数が多く、まず試したい |
| ②ツールで丸ごと保存(GetHTMLW等) | 高い(そのまま) | 相対パス変換の確認が必要 | 小〜中 | 小規模サイト、記念保存 |
| ③HTML/CSSで再構築 | デザイン踏襲〜改善 | 設計し直すので安定 | 大 | 今後も運用する会社サイト |
①プラグインで静的HTMLを書き出す
WordPressにSimply Staticなどのプラグインを入れ、全ページをHTML・CSS・画像として書き出す方法です。管理画面からボタン操作で生成でき、ZIPでダウンロードして別サーバーに置くだけで公開できます。
ただし、書き出されるHTMLにはWordPress特有の不要なタグやスクリプトが大量に残ります。テーマやプラグインが出力していたJavaScriptが動かず、スライダーやアニメーションが止まることもあるため、書き出し後の動作確認は必須です。
参考:Simply Static – 静的サイトジェネレーター|WordPress.org
②ツールでサイトを丸ごと保存する
GetHTMLWやHTTrackのように、公開中のサイトをブラウザが見たままの形でダウンロードするツールもあります。WordPressにプラグインを入れられない場合や、サイトを記念に残したい場合に向きます。
GetHTMLWの具体的な使い方はGetHTMLWの使い方の記事で解説しています。
③デザインを踏襲してHTML/CSSで再構築する(弊社が採る方法)
今後もサイトとして運用していく場合、弊社では現行デザインを踏襲したHTML/CSSでの再構築を推奨しています。WordPressの不要なコードを持ち越さないため、ページが軽く、更新もしやすいです。
具体的には、現行サイトのページ構成を確認したうえで、デザイン・レイアウトをできる限り踏襲したHTML/CSSの作成、画像・テキストなどコンテンツの移行、Googleフォームなどお問い合わせフォームの埋め込み調整を行います。
費用は高くなりますが、WordPressをやめた後も、きれいに運用できる状態になるのが利点です。
===
HTML化に伴い、お問い合わせフォームや検索機能など動的パーツが動かなくなったり、リダイレクト不備でSEO評価が落ちる恐れがあります。不安な場合は専任エンジニアによる事前診断をご活用ください。
WordPressからHTMLへ移行する7ステップ
方法が決まったら、次は実際の手順です。どの方法でも流れは共通で、「調査→バックアップ→生成・再構築→機能の置き換え→検証→切替→後始末」の7ステップになります。切替前の検証と、切替後のWordPress削除を省くとトラブルの元になるので、必ず最後まで行ってください。
- 事前調査(ページ数・テーマ・プラグイン依存機能の洗い出し)
- WordPress全体のバックアップ
- 静的HTMLの生成または再構築
- 動かなくなる機能の置き換え
- テスト環境で表示とリンクを検証
- 本番切替
- WordPress本体・データベースの最終削除とサーバー側の後始末
ステップ1:事前調査(ページ数・テーマ・プラグイン依存機能の洗い出し)
最初に、公開中の全ページ一覧を作ります。固定ページ・投稿・カテゴリ一覧・タグページ・画像ファイルまで含めて、「何を移すのか」を確定させます。
同時に、使っているプラグインを一つずつ確認し、HTML化すると動かなくなる機能を洗い出します。お問い合わせフォーム、サイト内検索、コメント、スライダー、SNS連携などが代表例です。
ここを飛ばすと、移行後にフォームが送れないと気付くことになります。
ステップ2:WordPress全体のバックアップ
ファイル一式(テーマ・プラグイン・アップロード画像)とデータベースの両方を取得します。HTML化した後に「あのページを戻したい」となっても、WordPressが消えていると復元できません。バックアップはHTML化後も最低1年は保管しておくことをおすすめします。
ステップ3:静的HTMLの生成または再構築
前章で選んだ方法で、HTML・CSS・画像一式を用意します。プラグイン書き出しの場合は、生成前にパーマリンク設定が「?」を含まない形式になっているか確認してください。手作業で再構築する場合は、この段階でデザインの微調整や不要ページの整理も行います。
ステップ4:動かなくなる機能の置き換え
ステップ1で洗い出した機能を、静的サイトで動く形に置き換えます。
| WordPressの機能 | HTML化後の置き換え先 |
|---|---|
| お問い合わせフォーム(Contact Form 7等) | Googleフォームやformrun等の埋め込み |
| サイト内検索 | Googleカスタム検索/検索機能の廃止 |
| コメント機能 | 廃止、または外部コメントサービス |
| 新着情報・ブログ一覧 | 手動更新、または更新をやめて固定化 |
| スライダー・アニメーション | JavaScriptライブラリを個別に組み込み直す |
ステップ5:テスト環境で表示とリンクを検証
生成したHTMLを本番とは別のテスト用サーバーやサブディレクトリに置き、全ページの表示・内部リンク・画像・フォーム送信を確認します。リンクチェックツールで404を一括検出すると効率的です。モバイル表示も必ず確認してください。
ステップ6:本番切替(旧WordPressは公開領域の外へ退避)
検証が終わったら、本番の公開フォルダを静的HTMLに入れ替えます。このときWordPressのフォルダは削除せず、公開領域の外へ移動して保管しておくのがポイントです。問題が起きても、フォルダを戻すだけで数分で元のWordPressに戻せます。
【サーバー内部の退避イメージ例】
/home/ユーザー名/
├── public_html/ <-- 本番公開領域(ここへ静的HTMLを配置)
│ ├── index.html
│ ├── about/
│ └── css/
└── backup_wp_hold/ <-- 公開領域外(ここへ旧WordPress一式を退避・1〜2週間後に削除)
├── wp-config.php
├── wp-content/
└── …
ステップ7:WordPress本体・データベースの最終削除とサーバー側の後始末
切替後1〜2週間問題がなければ、サーバー上のWordPressファイルとデータベースを削除します。
公開領域(ドキュメントルート)の外へ移動させればブラウザからの直接アクセスは遮断できます。
しかし、同一サーバーアカウント内で別のWebサイトを運用している場合、そこが侵入された際に残存ファイル(特にDB接続情報が平文で記載されたwp-config.php)を足がかりに横移動されるリスクが残ります。
また、サーバー側で設定していたcronジョブが古いスクリプトを叩き続けてエラーログを肥大化させる原因にもなります。切替後の動作確認が完了したら、本体ファイルおよびデータベースは完全に削除しましょう。
===
ページ規模が大きいサイトや、デザイン崩れ・リンク切れを起こさず確実に静的化したい場合は、代行サービスを利用することでリスクなく移行が完了します。
移行前に知っておきたい注意点
手順どおりに進めても、つまずきやすいポイントが4つあります。URLの扱い、リダイレクト、WordPressの残骸、そして調査を始める前の壁です。事前に知っておけば、どれも回避できます。
絶対URL・内部リンク切れに注意
WordPressが出力するHTMLには、画像やリンクが「https://ドメイン/wp-content/…」のような絶対URLで書かれています。別サーバーやテスト環境に置いた途端、画像が表示されない、リンク先が旧WordPressを向いたままという現象が起きます。
書き出し時に相対URLへ変換するか、置換ツールで一括修正してください。
URL構造を変えるならリダイレクト設計が必須
「/about/」のようなディレクトリ型URLを「/about.html」に変えると、検索エンジンからは別ページとして扱われます。URLを変える場合は.htaccessで旧URLから新URLへの301リダイレクトを設定し、検索評価を引き継いでください。
URLを変えない(ディレクトリ+index.html構成にする)のが最も安全です。
WordPressの残骸を残すと攻撃対象のまま
ステップ7でも触れましたが、公開フォルダからWordPressを外しただけでは不十分です。サーバー上にwp-admin・wp-login.php・データベースが残っていれば、攻撃者はそこを狙います。
「HTMLにしたから安全」と思っていたサイトが、放置していたWordPressから改ざんされた例もあります。最終的な削除まで含めて移行です。
「サイトを503で停止中」「ログイン情報をメールで送りたくない」場合の調査方法
実案件でもあった状況です。セキュリティを懸念して.htaccessでサイト全体を503停止にしており、管理画面にも入れない状態でご相談いただきました。あわせて「IDとパスワードをメール本文に書いて送ることに抵抗がある」というご要望もありました。
この場合、WordPressの管理画面ではなくサーバーのログイン情報を共有いただき、.htaccessを「特定のIPアドレスからのみ閲覧可」に書き換えることで、サイトを公開しないまま構成やページ数を調査できます。
停止中のサイトでも調査から始められるので、「今は止めているから相談できない」と諦める必要はありません。
移行後のサイト更新はどうする?
HTML化後の更新方法は3パターンあり、「誰が・どのくらいの頻度で更新するか」で決めます。年数回の軽微な修正なら自社でも対応できますが、担当者が変わる可能性があるなら外部に任せる体制にしておくのが安全です。
| 更新方法 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| 自社でHTMLを直接編集(FTP/ファイルマネージャー) | 営業日・住所など年数回の文字修正 | 編集前にファイルのコピーを取る。構造を壊すと全ページに影響 |
| 制作会社・保守業者にスポット依頼 | 担当者がHTMLを触れない | 1回ごとの費用が発生。レスポンスの早さを確認 |
| 保守契約で更新を任せる | 更新頻度は低いが確実に反映したい | 月額費用。バックアップ・サーバー管理も含められる |
HTMLサイトであっても、サーバーの契約更新、SSL証明書、ドメインの管理、バックアップは必要です。「WordPressをやめた=保守が不要」ではなく、「保守の中身がシンプルになる」と考えてください。HTMLサイトのバックアップ方法はhtmlサイトのバックアップの記事で解説しています。
業者に依頼する場合の費用の考え方
WordPressからHTMLへの移行は、一律いくらとは言いにくい作業です。ページ数・現行テーマの構造・プラグインで実現している機能の数で工数が大きく変わるためです。見積りを依頼する際は、次の情報を揃えておくと話が早く進みます。
- サイトのURLと、おおよそのページ数(固定ページ・投稿の本数)
- 使っているテーマ名・プラグイン名(分かる範囲で)
- お問い合わせフォームの有無と、現在の仕組み
- 移行後に自分で更新したいか、任せたいか
- 予算感(あれば)
費用の目安としては、デザインをそのまま踏襲する小規模サイト(10ページ前後)であればWordPressのバージョンアップ費用と同程度〜1.5倍、ページ数が多い・フォームや一覧機能の作り直しがある場合はそれ以上になります。
ただし、その後のバージョンアップ費用・セキュリティ対応費用がなくなるため、更新頻度の低いサイトでは月額保守の1〜3年で元が取れるケースが多いです。
弊社では、事前調査でサイト構成を確認したうえで個別にお見積りしています。バージョンアップとHTML化、どちらが安く済むかの比較相談からでも対応可能です。
まとめ:WordPressをやめるなら「削除まで」が移行
WordPressからHTMLへの移行は、更新頻度が低く、動的な機能を使っていないサイトにとって、セキュリティ対応の手間と費用を根本から減らせる選択肢です。移行方法はプラグイン書き出し・ツール保存・HTML/CSS再構築の3つで、今後も運用するサイトなら再構築が最も安定します。
手順の中で特に重要なのは、事前調査で「動かなくなる機能」を洗い出すこと、切替前にテスト環境で検証すること、そして切替後にWordPress本体とデータベースを完全に削除することの3点です。公開領域の外に置いただけのWordPressは、攻撃対象として残り続けます。
「バージョンアップとHTML化のどちらが良いか分からない」「サイトを止めている状態で相談したい」という段階でも構いません。サイト引越し屋さんでは、事前調査から移行後の更新体制まで、サイトの状況に合わせてご提案しています。お気軽にご相談ください。
「更新頻度が減ったサイトのセキュリティ対策や、毎月の保守コストを抑えたい」
「HTML化したいけれど、ページ数が多くて移行漏れやSEO低下が不安」
そんなときは私たちサイト引越し屋さんにお任せください。
専門のエンジニアが作業を代行いたします。
この記事を書いた人
サイト引越し屋さん編集部
累計対応実績3,500案件以上、日本で最も利用されているサーバー移転&保守代行サービス『サイト引越し屋さん』のマーケティング部です。 サイト引越しに関わる技術情報をはじめ、WordPressやその他のWebサービスに関するノウハウを発信しています。 全日本SEO協会所属。
本サイトにてご提供している情報については、最新かつ正確な情報を提供するよう努力していますが、情報の正確性や完全性を保証するものではございません。また、コンテンツには一部プロモーションが含まれております。本サイトの情報を利用することによって生じたいかなる損害に対しても、当社は責任を負いかねます。情報をご利用される際は、ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願い致します。






