エックスサーバーからラッコサーバーへのWP移転
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最終更新日:2024年3月6日

エックスサーバーからラッコサーバーへのWordPress引越し手順

こんにちは、日本でもっとも利用されているWordPressのサーバー移転代行&保守管理サービス『サイト引越し屋さん』です。
本記事では、エックスサーバーからラッコサーバーへのWordPress引越し手順を合計45枚におよぶキャプチャ画像を用いて詳細に解説しています。

作業は大きく8個のステップに分かれています。

  1. エックスサーバーにてFTPデータのダウンロード
  2. エックスサーバーにてDBデータのエクスポート
  3. ラッコサーバーサーバーにて各種初期設定
  4. ラッコサーバーサーバーにてFTPデータのアップロード
  5. ラッコサーバーサーバーにてDBデータのインポート
  6. hostsによる事前の表示・動作確認
  7. エックスサーバーからラッコサーバーへのサーバー切り替え
  8. WordPress引越し完了

1つずつ順を追いながら解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください。

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ステップ1:エックスサーバーにてFTPデータのダウンロード

WordPressはFTPとDBの2種類のデータで構成されています。
まずはFTPデータから作業していきます。

FTPデータをダウンロードするためには、FTPソフトが必要です。
まだお持ちでない場合は下記の記事を参考にご用意ください。

FTPソフトに設定するためのFTPアカウント情報は、エックスサーバー契約時の完了メールに記載されています。

契約完了時のメールが手元になく確認できない場合には、エックスサーバーのサーバーパネル内の「FTP」>「サブFTPアカウント設定」から新しいFTPアカウントを作ることも可能です。

FTPアカウントはこのあと使うので、内容をメモしておいてください。

サブFTPアカウントの作成

FTPアカウントが用意できたら、FTPソフトでサーバーに繋いでデータをダウンロードしていきます。

エックスサーバーの場合、移転対象ファイルは「該当ドメインフォルダ配下」の「public_html」の中に格納されています。
WordPress以外のサイトも運用している場合には、適宜精査しましょう。

public_html配下が対象

ご自身のPCにダウンロード出来たら、FTP内のファイル数とPCにダウンロードしたファイル数が一致しているか確認してください。
FTPソフトやPCは、ファイル群を選択して右クリック「プロパティ」からファイル数を表示できることが多いです。

SDサーバーのFTPデータ数

ファイル数が一致していればFTPのダウンロードは完了です。
次は、DBデータのエクスポート作業です。

ステップ2:エックスサーバーにてDBデータのエクスポート

DBデータのエクスポートはレンタルサーバー提供のphpMyAdminを利用します。

phpMyAdminにログインするためには以下の情報が必要になります。

  • データベース名
  • データベースのユーザー名
  • データベースのパスワード
  • データベースのホスト名

これら情報を確認するためには、先ほどダウンロードしたFTPデータの中から「wp-config.php」というファイルを探し、

wp-config.phpファイル

Windowsスタートメニューの「アクセサリ」から「メモ帳」で開くか、「秀丸」や「SublimeText」などのテキストエディタで開いてください。wp-config.php内には下記のように記されています。

使用するのは「○○」「☓☓」「△△」「□□」の箇所です。
後ほど使用するのでメモしておいてください。

/** WordPress のためのデータベース名 */
define(‘DB_NAME’, ‘○○○○○○○○○○’);

/** MySQL データベースのユーザー名 */
define(‘DB_USER’, ‘☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓’);

/** MySQL データベースのパスワード */
define(‘DB_PASSWORD’, ‘△△△△△△△△△△’);

/** MySQL のホスト名 */
define('DB_HOST', '□□□□□□□□□□');

上記の情報が手に入ったらエックスサーバーのphpMyAdminにアクセスしてください。
エックスサーバー管理画面の「データベース」>「phpmyadmin」から入れます。

エックスサーバー管理画面

下記のログイン画面が表示されますので、先ほどのDBユーザー名とDBパスワードでログインしてください。

phpMyAdminログイン画面

phpMyAdminにログインすると上部のメニューにある「エクスポート」を押してください。

phpMyAdminのエクスポート機能

エクスポート設定の一覧が表示されるので、各種設定を調整してからエクスポートを行います。
まずは冒頭のエクスポート方法を「詳細-可能なオプションをすべて表示」にしてください。

詳細-可能なオプションをすべて表示

次に生成オプションを「DROP TABLE / VIEW / PROCEDURE / FUNCTION / EVENT / TRIGGER コマンドを追加する」にチェックを入れてください。

DROP TABLE / VIEW / PROCEDURE / FUNCTION / EVENT / TRIGGER コマンドを追加

最後に作成するクエリの最大長を「1000」に変更しましょう。

作成するクエリの最大長を1000に変更

以上の設定ができたら、一番下までいき「エクスポート」ボタンを押してください。
PCに○○○○○.sqlと名の付くファイルが保存されるはずです。

エクスポートしたファイルが完全なデータであるか念のため確認をします。
メモ帳やテキストエディタ等で該当ファイルを開いてください。

ファイルを開くと大量のコードが表示されるので、最終行を見てください。
下記のようなコードが最後に3行書かれていれば完全なDBデータと言えます。

完全なDBデータ

ここまでの作業でWordPressのデータバックアップは完了です。
ここから先は移転先であるRSサーバーでの作業になります。

ステップ3:ラッコサーバーにて各種初期設定

ラッコサーバーにデータ移行する前に、まずはサーバー内の各種設定を4つ行います。

  • 独自ドメイン設定
  • PHPバージョン設定
  • DB設定
  • 事前SSL設定

独自ドメイン設定

まずはラッコサーバーで独自ドメインを利用するための設定を行います。
こちらのページから管理画面にログインしてください。

独自ドメインを設定する移転先のアカウント右の「ドメイン管理/追加」を押します。

ラッコサーバーでドメイン管理/追加

ドメイン追加」を押します。

記入欄が表示されるので、今回追加するドメインを記入して「次へ」を押します。

ドメイン名追加の案内

独自ドメイン設定に付随する設定項目が表示されるので、WordPress自動インストールを「インストールしない」にして「追加」を押します。

ドメイン追加

下記のように「ドメインの追加が完了しました!」と表示されたら独自ドメインの設定は完了です。

ドメインの追加完了の案内

次はPHPバージョン設定です。PHPとは、WordPressを動かすためのプログラムです。
PHPにはバージョンがいくつかあり、使用しているレンタルサーバーやWordPressのバージョンに応じて使い分ける必要があります。

WordPress移転の場合、移転元と移転先のレンタルサーバーでPHPのバージョンを揃えないと不具合が起きるリスクがあります。必ず忘れずに設定してください。

PHPバージョン設定

PHPバージョンの調整は下記の手順にて行います。

まずは移転元のエックスサーバー管理画面にログインし「PHP Ver.切替」に進みます。

エックスサーバー管理画面のPHP Ver.切替

該当ドメインの右にある「選択する」を押します。

ドメイン選択画面

PHP設定の管理画面が表示されるので、「現在のバージョン」の下の数値を確認しメモしてください。

現在のPHPバージョンを確認

次に、移転先であるラッコサーバーにログインします。

該当サーバーをクリックするとメニュー一覧が表示されるので「サーバー管理画面(cPanel)」に進みます。

ラッコサーバーのサーバー管理画面(cPanel)

サーバー管理画面の下のほうにスクロールし「MultiPHPマネージャー」を押します。

ラッコサーバーのMultiPHPマネージャー

該当ドメインの左にあるチェックマークを付けてから、右上の「PHPバージョン」をクリックし、移転元であるエックスサーバーと同じバージョンを選択します。

選択できたらすぐ下にある「適用」ボタンを押してください。

PHPバージョンの適用

これにてPHPバージョン設定は完了です。

もう一つ移転先サーバーの初期設定として、DB設定があります。

DB設定

ここからは移転先のラッコサーバーにおけるDB設定について解説します。
ちなみに、DBとはデータベースの略称です。サイトの情報や投稿データを保存する場所です。

まずは管理画面の「サーバー管理画面(cPanel)」に進んでください。

サーバー管理画面(cPanel)

サーバー管理画面の下にスクロールし「MySQLデータベース」を押します。

ラッコサーバーのMySQLデータベース

まずは「新しいデータベースを作成」の下にある「新しいデータベース」の右に任意の名称を記入して、下の「データベースを作成」を押します。

データベースを作成

次に「mySQLユーザー」の下にある「新規ユーザーを追加」

mySQLユーザーの新規ユーザーを作成

なお、作成したDBの情報はこのあと使用するのでメモしておいてください。

次は事前SSL設定に進みます。

事前SSL設定

SSLとは、Webサイトをhttpsから始まるアドレスで利用するための仕組みです。
httpsでのアクセスによって、よりセキュリティの高い状態でWebサイトの閲覧が可能です。

現状のmixhostにてSSLを利用している場合には、移転先のエックスサーバーでも事前にSSLの設定をしておく必要があります。
事前設定しないとサーバー切り替え直後httpsアクセスが出来なくなるためご注意ください。

まずはラッコサーバー管理画面の該当アカウントをクリック後に表示される「事前SSL認証」に進んでください。

ラッコサーバーの事前SSL認証

事前SSL認証を行うドメイン選択画面が表示されるので、該当ドメインを選択します。

事前SSL認証を行うドメイン名を選択

チェックボックスにチェックして「DNS認証」を選択します。

DNS認証

DNS認証用の情報が表示さるので、この画面を表示されたまま別のウィンドウを開きエックスサーバーのサーバーパネルにログインします。

ラッコサーバーのDNS認証用の情報

サーバーパネルの「ドメイン」内にある「DNSレコード設定」を押します。

エックスサーバーのDNSレコード設定

設定するドメインを選択します。

ドメイン選択

上のメニューから「DNSレコード追加」をクリックします。

エックスサーバーのDNSレコード追加

先ほどラッコサーバーで表示させた状態にしておいたDNS設定情報を入力します。
特に、種別を「TXT」にすることを忘れないよう注意しましょう。
他の種別に設定してしまうとWebサイトが表示されなくなる可能性があります。

DNS設定情報でTXTを選択

エックスサーバーでDNSレコードの設定が完了したら10分ほど待ちます。
10分経過したらラッコサーバーで表示させたままにしておいたDNS設定情報の画面で「認証」ボタンを押してください。

下記のように「事前SSL認証が完了しました。」と表示されたら完了です。

事前SSL認証が完了

これにてラッコサーバーでの各種初期設定は完了です。

次はいよいよWordPressデータの移行作業をしていきます。

ステップ4:ラッコサーバーにてFTPデータのアップロード

次は、WordPressのデータ移行作業です。
移転元のときと同様、FTPデータから作業します。

ラッコサーバーのFTPアカウントは下記の手順にて確認できます。
まずは該当アカウントをクリック後に表示されるメニューの「サーバー情報」をクリックします。

ラッコサーバーのサーバー情報

サーバー情報が表示されるので、下に進みFTPの個所を確認しメモしてください。
パスワードについては契約完了時の通知メールに記載されています。

ラッコサーバーのFTP接続情報

もしパスワードが分からない場合には、新規でFTPアカウントを作成することも可能です。
その場合は下記公式ヘルプを参考にしてみてください。

参考)FTP接続情報の確認方法・アカウント作成方法

メモした内容をFTPソフトに設定して、ラッコサーバーに繋ぎましょう。
FTPでサーバーに繋いだら、/pulic_html/該当ドメイン/直下にファイルをアップロードします。

ファイルアップロード後、念のためPC内とラッコサーバー内のファイル数が一致しているか確認しておくと安心です。

ラッコサーバー内のファイル数が一致しているか確認

ファイル数が一致していれば、FTPデータ移行は完了です。

ここで、FTPデータ移行に付随してwp-config.php(WordPressのDB情報などを管理しているファイル)の修正もまとめて行います。

wp-config.phpの修正

まずはPC内にあるwp-config.phpファイルをメモ帳やテキストエディタ等で開いてください。
開いたら、下記4ヵ所を先ほど作成した新規DBの内容に書き換えます。

/** WordPress のためのデータベース名 */
define(‘DB_NAME’, ‘○○○○○○○○○○’);

/** MySQL データベースのユーザー名 */
define(‘DB_USER’, ‘☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓’);

/** MySQL データベースのパスワード */
define(‘DB_PASSWORD’, ‘△△△△△△△△△△’);

/** MySQL のホスト名 */
define('DB_HOST', '□□□□□□□□□□');

書き換え終わったら、wp-config.phpファイルを上書き更新します。
上書きできたら、RSサーバー内のwp-config.phpファイルに上書きアップロードしてください。

これにてwp-config.phpファイルの修正も完了です。
次はDBデータの移行作業に進みます。

ステップ5:ラッコサーバーにてDBデータのインポート

ラッコサーバーにもphpMyAdminが標準搭載されているため、手軽にDBデータを取り扱うことが可能です。

サーバー管理画面のメニュー「データベース」にある「phpMyAdmin」に進んでください。

ラッコサーバーのphpMyAdmin

左の項目内から該当のDB名をクリックしたうえで、上部メニュー「インポート」を押します。

phpMyAdminのインポート

インポート設定画面に進むので「ファイル選択」にてエックスサーバーからエクスポートしたDBファイルを選択してください。

インポートするファイルの選択

それ以外は特に設定の必要はないのでページ最下部まで進み「インポート」を押します。

下記の「インポートは正常に終了しました。」が表示されたらDBのデータ移行は完了です。

インポートは正常に終了しました。

以上でWordPressのデータ移行は完了になります。
次はサーバー切り替え前の表示・動作確認についてです。

ステップ6:hostsによる事前の表示・動作確認

WordPressのサーバー移転では、データが問題なく移行できていても表示・動作がうまくいかずなんらかの調整が必要になることがあります。
そのため、サーバー切り替え前に表示・動作を確認しておくと安心です。

サーバー切り替え前に表示・動作を確認する方法については下記記事をご参考ください。

上記記事で使用するサーバーIPアドレスの調べ方は下記になります。

ラッコ管理画面の該当アカウントをクリック後に表示されるメニューの「サーバー情報」をクリックします。

ラッコサーバーのサーバー情報

サーバー情報が表示されるので「契約内容」にある「IP」の右に書かれている数字がサーバーのIPアドレスになります。

ラッコサーバーのIPアドレス

hosts設定で新サーバーに繋いだ状態でWebサイトを確認し、問題なければサーバー切り替えに進みましょう。

ステップ7:エックスサーバーからラッコサーバーへの切り替え

データ移行と事前確認が済んだら、サーバーを切り替えます。

ドメインの契約管理をしているサービスにログインし、該当ドメインのネームサーバーを下記ラッコサーバーのものに変更しましょう。

ns1.rakko.zone
ns2.rakko.zone

なお、ネームサーバーの変更申請をしてから完全に切り替わるまでに、数時間~24時間ほどかかります。

ステップ8:WordPress引越し完了

ネームサーバーが切り替わって、WordPressの表示・動作が問題なければエックスサーバーからラッコサーバーへのWordPress引越しは完了です。

本記事の解説は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

サイト引越し屋さん編集部

日本で最も利用されているサーバー移転&保守代行サービス『サイト引越し屋さん』の中の人です。 サイト引越しに関わる技術情報をはじめ、WordPressやその他のWebサービスに関するノウハウを発信しています。 全日本SEO協会所属。日本ウェブ解析士協会(WACA)所属。

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