特殊文字をテキスト表示させる方法
  • コラム
最終更新日:
サイト引越し屋さん編集部

エスケープ文字とは?特殊文字をテキスト表示させる方法を解説

HTMLで使用されるエスケープ文字は、特定の文字や記号(いわゆる特殊文字など)を表示するために使用されます。

HTMLにおいては、一部の文字をそのまま使用してしまうと、タグや構造に影響を与える可能性があります。

そのため、今回紹介する文字(& や ” など)を表示したい場合にはエスケープ文字を一緒に使用する必要があります。

\WordPress乗っ取り被害が増えているのをご存知ですか?/
「わたしのWordPressは乗っ取られるはずなんてない」
「今まで大丈夫だったんだから今後も大丈夫でしょ」

このような考えでは、万が一乗っ取られた時にページを勝手に書き換えられてしまったり、削除されてしまうなどの被害が発生します。

乗っ取りや不具合で被害を受ける方が少しでも減るように、サイト引越し屋さんではWordPress保守の無料メールセミナーをお届けしています。

「WordPressを今後も安心・安全に運用したい」
とお考えの方は是非クリックのうえ情報を受け取ってください。

>>無料のWordPress保守メールセミナーご登録はこちら


エスケープ文字とは?分かりやすく説明

エスケープ文字とは、辞書的には「それに続く文字について別の解釈をすることを示す文字」という意味があります。ただ、これだけ見ると何を意味しているのか非常に分かりづらいですよね。

誤解を恐れず分かりやすく表現すると、エスケープ文字とはそのまま書くと誤作動を起こす文字に代わって使用する特殊文字(記号)のことです。

例えば、HTMLでは「<」や「>」といったタグに関する文字がありますが、これらはただの記号ではなくタグの意味を持ちます。こうした文字を表示したい場合、そのまま入力すると誤作動を起こすためエスケープ文字を使って処理します。

代表的な使用例としては、下記のような場面でエスケープ文字が使用されます。

  • HTMLタグを文字として表示したいとき
  • JavaScriptで特殊文字を扱うとき
  • プログラムコード内でダブルクォーテーションやシングルクォーテーションを含めたいとき

その他、関連語句も含めて用語を表にまとめておきます。

エスケープ関連の用語一覧
用語 意味 参考例
エスケープ文字 特別な意味を持たせるための記号 \(ただの記号)
エスケープシーケンス エスケープ文字とその後に続く組み合わせで意味を持たせた指示 \n(改行を意味)
エスケープ処理 そのまま使用して誤作動の起きる文字をエスケープシーケンスに変換すること < → &lt;(変換)
サニタイジング データを安全な状態にするために不要または有害な部分を取り除く処理のこと。エスケープ文字もその1つ。 エスケープ文字

エスケープ文字の種類一覧表

代表的なエスケープ文字には以下のものがあります。

エスケープ文字一覧
エスケープ文字 実際に表示される文字 名称
&lt; < 小なり記号
&gt; > 大なり記号
&amp; & アンパサンド
&quot; ダブルクォート
&apos; シングルクォート
&nbsp; 通常の空白文字とは異なり
改行や空白が無視されない空白を表示。
空白文字
&copy; © 著作権記号
&reg; ® 登録商標記号
&trade; 商標記号
&euro; ユーロ記号
&pound; £ ポンド記号
&yen; ¥ 円記号
&sect; § セクション記号
&hellip; 水平省略記号
&mdash; ダッシュ
&ndash; ハイフン
&deg; ° 度記号
&times; × 乗算記号
&divide; ÷ 除算記号
&Aacute; Á 大文字のアキュート
アクセント A
&agrave; à 小文字のグレーブ
アクセント a
&Eacute; É 大文字のアキュート
アクセント E
&euml; ë ダイアクリティカル マーク
&le; 以下または等しい
&ge; 以上または等しい
&frac12; 1/2 分数
&frac14; 1/4 分数
&frac34; 3/4 分数
&alpha; α ギリシャ文字アルファ
&beta; β ギリシャ文字ベータ
&gamma; γ ギリシャ文字ガンマ
&delta; δ ギリシャ文字デルタ
&epsilon; ε ギリシャ文字エプシロン
&pi; π ギリシャ文字パイ
&sigma; σ ギリシャ文字シグマ
&omega; ω ギリシャ文字オメガ
&mu; μ ギリシャ文字ミュー
&theta; θ ギリシャ文字シータ
&lambda; λ ギリシャ文字ラムダ
&xi; ξ ギリシャ文字クサイ
&rho; ρ ギリシャ文字ロー
&phi; φ ギリシャ文字ファイ

上記のエスケープ文字を使用することで、ブラウザはこれらの文字を通常のテキストとして解釈し、HTMLの構造に影響を与えません。

例えば、以下はHTMLコード内でタグを表示するためのエスケープ文字の使用例です。

<p>This is a &lt;p&gt; tag</p>

このコードは「This is a <p> tag」と表示されますが、実際には段落を示すPタグとして認識されません。※pはparagraghのpです。

ブラウザはエスケープ文字を解釈して<p>を通常テキストとして表示してくれます。

その他にも「&」を表示させたいときには「&amp;」という文字列にすれば「&」をそのまま表示可能です。

また、HTML文字列をそのままテキストとして表示させる処理を「エスケープ処理」といいます。

エスケープ文字を使用する3つのメリット

HTMLの特殊文字をそのままテキストとして表示する場合はエスケープ文字を併用すれば解決できます。

①セキュリティ面の強化

特殊文字をエスケープ処理しないと、想定外のHTML構造になったり表示が発生したりする可能性があります。

適切にエスケープす処理させることで、テキストが意図した通りに表示され、デザインや構造に不測の問題が生じづらくなります。

②コードの可読性アップ

エスケープ文字を使用することで、特殊文字や予約語が文書内でどのように表示されるかが明確になります。

そのため、コードの読みやすさが向上し、他の開発者やメンテナンス担当者がコードを理解しやすくなります。

バリデーションの簡略化

適切にエスケープ文字を使用すると、作成したHTMLが正しい構造を持っていることを確認しやすくなります。

特に動的コンテンツを含む場合、適切なエスケープ処理で、HTMLのバリデーションエラーを回避しやすくなります。

バリデーションとは、確認や検証を意味する英単語です。

転じて入力データやプログラミング言語、マークアップ言語のスクリプトが、正しい仕様にそって記述されているかを検証する作業を指します。

言語別のエスケープ処理のやり方

エスケープ文字のエスケープ処理は、プログラミングやテキスト処理の際に、特定の文字(エスケープ文字)が本来持つ特別な意味を無効化し、その文字を通常の文字列の一部として扱うための方法です。

エスケープ処理は、主に以下の方法で行われます。

  1. バックスラッシュを使用する(多くのプログラミング言語で共通)
  2. 特殊文字のエスケープ(HTML、XML、JSONなど)
  3. 文字列リテラルでエスケープする
  4. カスタムエスケープ処理

1. バックスラッシュを使用する(多くのプログラミング言語で共通)

ほとんどのプログラミング言語では、エスケープ文字(通常は \)を用いて、特定の文字をエスケープすることができます。例えば、以下のようにします。

  • ダブルクオート (") をエスケープする: \"
  • バックスラッシュ (\) 自体をエスケープする: \\
  • 改行 を表す \nタブ を表す \t もエスケープ文字の一例です。
text = "He said, \"Hello, World!\""
print(text)  # He said, "Hello, World!"

2. 特殊文字のエスケープ(HTML、XML、JSONなど)

HTMLやXML、JSONなどのフォーマットでは、特定の文字(例えば <, >, &, ", ')が特別な意味を持つため、それらをエスケープする必要があります。

  • HTML エスケープ: & -> &amp;, < -> &lt;, > -> &gt;
  • JSON エスケープ: ", \ はそれぞれ \", \\ とエスケープされます。
<p>This is an example of using &lt;b&gt;bold&lt;/b&gt; tags in HTML.</p>

3. 文字列リテラルでエスケープする

文字列リテラル内で特定の文字をエスケープするために、プログラムがそれらの文字を解釈しないようにすることもあります。

  • Python の場合: Raw文字列を使う (r"text")
path = r"C:\Users\name\Documents\file.txt"  # Raw文字列

4. カスタムエスケープ処理

独自のルールでエスケープ処理を行いたい場合は、特定の文字を別の文字列に置き換えることでエスケープを行います。

def custom_escape(text):
    return text.replace("a", "\\a").replace("b", "\\b")

escaped_text = custom_escape("abc")
print(escaped_text)  # \a\b\c

エスケープ処理は文脈や使用する言語、フォーマットによって異なるので、目的に応じた方法を選択する必要があります。どのケースでどのエスケープ方法を使いたいかによって、具体的なコードや手法が異なることに注意してください。

本記事の内容は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。

\WordPress乗っ取り被害が増えているのをご存知ですか?/
「わたしのWordPressは乗っ取られるはずなんてない」
「今まで大丈夫だったんだから今後も大丈夫でしょ」

このような考えでは、万が一乗っ取られた時にページを勝手に書き換えられてしまったり、削除されてしまうなどの被害が発生します。

乗っ取りや不具合で被害を受ける方が少しでも減るように、サイト引越し屋さんではWordPress保守の無料メールセミナーをお届けしています。

「WordPressを今後も安心・安全に運用したい」
とお考えの方は是非クリックのうえ情報を受け取ってください。

>>無料のWordPress保守メールセミナーご登録はこちら

この記事を書いた人

サイト引越し屋さん編集部

日本で最も利用されているサーバー移転&保守代行サービス『サイト引越し屋さん』の中の人です。 サイト引越しに関わる技術情報をはじめ、WordPressやその他のWebサービスに関するノウハウを発信しています。 全日本SEO協会所属。日本ウェブ解析士協会(WACA)所属。

本サイトにてご提供している情報については、最新かつ正確な情報を提供するよう努力していますが、情報の正確性や完全性を保証するものではございません。また、コンテンツには一部プロモーションが含まれております。本サイトの情報を利用することによって生じたいかなる損害に対しても、当社は責任を負いかねます。情報をご利用される際は、ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願い致します。