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サイト引越し屋さん編集部

エックスサーバーからエックスサーバービジネスへのWordPress引越し方法

こんにちは、日本でもっとも利用されているWordPressのサーバー移転代行&保守管理サービス『サイト引越し屋さん』です。

本記事では、エックスサーバーからエックスサーバービジネスへのWordPress引越し手順を合計49枚におよぶキャプチャ画像を用いて詳細に解説しています。

作業は大きく8個のステップに分かれています。

  1. エックスサーバーにてFTPデータのダウンロード
  2. エックスサーバーにてDBデータのエクスポート
  3. エックスサーバービジネスにて各種初期設定
  4. エックスサーバービジネスにてFTPデータのアップロード
  5. エックスサーバービジネスにてDBデータのインポート
  6. hostsによる事前の表示・動作確認
  7. エックスサーバーからエックスサーバービジネスへのサーバー切り替え
  8. WordPress引越し完了

1つずつ順を追いながら解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください。

※まだエックスサーバービジネスの契約がお済でない方は、済ませてからお読みください。

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エックスサーバービジネスとは

エックスサーバービジネスとは、エックスサーバー社が提供する高スペックサーバーです。

エックスサーバーには、安価でコスパの良いエックスサーバーというサービスと、よりサーバースペックセキュリティ、サポートが充実しているエックスサーバービジネスというサービスの2種類があります。

セキュリティのことも考えると、法人の場合はエックスサーバービジネスがお勧めです。

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ちなみに、通常のエックスサーバー内にも「ビジネスプラン」というサービスがありますが、それとエックスサーバービジネスは別物ですのでお間違いなく。

エックスサーバーからエックスサーバービジネスへはダウンタイム無しで移転可能

クライアントから下記のご質問をよくいただきます。

エックスサーバーからエックスサーバービジネスへ移転する際にWebサイトやメール機能が一時的に使えなくなる時間は発生しますでしょうか?その辺りが不安です。

結論からお伝えすると、Webサイトやメール機能を維持したまま移転可能です。
サイト引越し屋さんでは過去に何度も対応しているので動作確認済です。
加えて、SSL(https)のダウンタイムも発生することなく移転可能です。

ちなみに、これはエックスサーバーに限らずですが、同一サーバー同士でのサーバー移転の場合はWebサイトやメール機能にダウンタイムが発生します。
ですが、エックスサーバーとエックスサーバービジネスは別サービスのため問題ありません。

STEP1:エックスサーバーにてFTPデータのダウンロード

では、ここからは具体的な移転作業のお話に入っていきます。

WordPressはFTPとDBの2種類のデータで構成されています。
まずはFTPデータから作業していきます。

FTPデータをダウンロードするためには、FTPソフトが必要です。
まだお持ちでない場合は下記の記事を参考にご用意ください。

FTPソフトに設定するためのFTPアカウント情報は、エックスサーバー契約時の完了メールに記載されています。

契約完了時のメールが手元になく確認できない場合には、エックスサーバーのサーバーパネル内の「FTP」>「サブFTPアカウント設定」から新しいFTPアカウントを作ることも可能です。

FTPアカウントはこのあと使うので、内容をメモしておいてください。

エックスサーバーのサブFTPアカウントの作成

FTPアカウントが用意できたら、FTPソフトでサーバーに繋いでデータをダウンロードしていきます。

エックスサーバーの場合、移転対象ファイルは「該当ドメインフォルダ配下」の「public_html」の中に格納されています。
WordPress以外のサイトも運用している場合には、適宜精査しましょう。

public_html配下が対象

ご自身のPCにダウンロード出来たら、FTP内のファイル数とPCにダウンロードしたファイル数が一致しているか確認してください。
FTPソフトやPCは、ファイル群を選択して右クリック「プロパティ」からファイル数を表示できることが多いです。

エックスサーバー側のFTPデータ数

ファイル数が一致していればFTPのダウンロードは完了です。
次は、DBデータのエクスポート作業です。

STEP2:エックスサーバーにてDBデータのエクスポート

DBデータのエクスポートはレンタルサーバー提供のphpMyAdminを利用します。

phpMyAdminにログインするためには以下の情報が必要になります。

  • データベース名
  • データベースのユーザー名
  • データベースのパスワード
  • データベースのホスト名

これら情報を確認するためには、先ほどダウンロードしたFTPデータの中から「wp-config.php」というファイルを探し、

wp-config.phpファイル

Windowsスタートメニューの「アクセサリ」から「メモ帳」で開くか、「秀丸」や「SublimeText」などのテキストエディタで開いてください。wp-config.php内には下記のように記されています。

使用するのは「○○」「☓☓」「△△」「□□」の箇所です。
後ほど使用するのでメモしておいてください。

/** WordPress のためのデータベース名 */
define(‘DB_NAME’, ‘○○○○○○○○○○’);

/** MySQL データベースのユーザー名 */
define(‘DB_USER’, ‘☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓’);

/** MySQL データベースのパスワード */
define(‘DB_PASSWORD’, ‘△△△△△△△△△△’);

/** MySQL のホスト名 */
define('DB_HOST', '□□□□□□□□□□');

上記の情報が手に入ったらエックスサーバーのphpMyAdminにアクセスしてください。
エックスサーバー管理画面の「データベース」>「phpmyadmin」から入れます。

エックスサーバー管理画面

下記のログイン画面が表示されますので、先ほどのDBユーザー名とDBパスワードでログインしてください。

phpMyAdminログイン画面

phpMyAdminにログインすると上部のメニューにある「エクスポート」を押してください。

phpMyAdminのエクスポート機能

エクスポート設定の一覧が表示されるので、各種設定を調整してからエクスポートを行います。
まずは冒頭のエクスポート方法を「詳細-可能なオプションをすべて表示」にしてください。

詳細-可能なオプションをすべて表示

次に生成オプションを「DROP TABLE / VIEW / PROCEDURE / FUNCTION / EVENT / TRIGGER コマンドを追加する」にチェックを入れてください。

DROP TABLE / VIEW / PROCEDURE / FUNCTION / EVENT / TRIGGER コマンドを追加

最後に作成するクエリの最大長を「1000」に変更しましょう。

作成するクエリの最大長を1000に変更

以上の設定ができたら、一番下までいき「エクスポート」ボタンを押してください。
PCに○○○○○.sqlと名の付くファイルが保存されるはずです。

エクスポートしたファイルが完全なデータであるか念のため確認をします。
メモ帳やテキストエディタ等で該当ファイルを開いてください。

ファイルを開くと大量のコードが表示されるので、最終行を見てください。
下記のようなコードが最後に3行書かれていれば完全なDBデータと言えます。

完全なDBデータ

ここまでの作業でWordPressのデータバックアップは完了です。
ここから先は移転先であるエックスサーバービジネスサーバーでの作業になります。

STEP3:エックスサーバービジネスにて各種初期設定

エックスサーバービジネスにデータ移行する前に、まずはサーバー内の各種設定を4つ行います。

  • 独自ドメイン設定
  • PHPバージョン設定
  • DB設定
  • SSL設定

独自ドメイン設定

まずはエックスサーバーで独自ドメインを利用するための設定を行います。
こちらのページから管理画面にログインしてください。

管理画面の「ドメイン」内にある「ドメイン設定」に進んでください。

エックスサーバービジネスのドメイン設定

上部のメニュー「ドメイン設定追加」を押します。

エックスサーバービジネスのドメイン設定追加

ドメイン名を入力して、右下の「確認画面へ進む」を押してください。

エックスサーバービジネスのドメイン設定追加の確認画面へ進む

確認画面が表示されるので、追加するボタンを押してください。
下記のように「ドメイン設定の追加を完了しました。設定内容は以下の通りです。」と表示されたらドメインの設定は完了です。

追加するボタンを押下

次はPHPバージョン設定に進みます。

PHPバージョン設定

次はPHPバージョン設定です。PHPとは、WordPressを動かすためのプログラムです。
PHPにはバージョンがいくつかあり、使用しているレンタルサーバーやWordPressのバージョンに応じて使い分ける必要があります。

WordPress移転の場合、移転元と移転先のレンタルサーバーでPHPのバージョンを揃えないと不具合が起きるリスクがあります。必ず忘れずに設定してください。

PHPバージョンの調整は下記の手順にて行います。

まずは移転元のエックスサーバー管理画面にログインし「PHP Ver.切替」に進みます。

エックスサーバー管理画面のPHP Ver.切替

該当ドメインの右にある「選択する」を押します。

ドメイン選択画面

PHP設定の管理画面が表示されるので、「現在のバージョン」の下の数値を確認しメモしてください。

エックスサーバー側の現在のPHPバージョンを確認

次に、移転先であるエックスサーバービジネス側のPHP設定です。

エックスサーバービジネスのサーバーパネル内メニュー「PHP」内の「PHP Ver.切替」に進みます。

エックスサーバービジネスのPHPバージョン切替

該当ドメインの右にある「選択する」を押します。

該当ドメインの選択

PHP設定の管理画面が表示されるので、「現在のバージョン」の下の数値を確認し、エックスサーバーの数値と同じになるよう変更しましょう。

エックスサーバービジネス側のPHPバージョンを変更

これにてPHPバージョン設定は完了です。

次に、DB設定をします。

DB設定

ここからは移転先のエックスサーバービジネスにおけるDB設定について解説します。
ちなみに、DBとはデータベースの略称です。サイトの情報や投稿データを保存する場所です。

まずはエックスサーバービジネスのサーバーパネルにあるメニュー「データベース」の中にある「MySQL設定」に進んでください。

エックスサーバービジネスのMySQL設定

タブメニュー内の「MySQL追加」を押します。

エックスサーバービジネスへMySQLの追加

MySQLデータベース名に任意の内容を入力のうえ「確認画面へ進む」を押します。

DBの設定内容を入力して確認画面へ進む

DBを新規追加できたら、次はDBユーザーの作成です。

タブメニューの「mySQLユーザー追加」を押します。

エックスサーバービジネスへmySQLユーザー追加

ユーザー設定画面が表示されるので「MySQLユーザID」と「パスワード」を入力のうえ、「確認画面へ進む」を押してください。

DBユーザー情報を入力して確認画面へ進む

DBユーザーが作成できたら、DB本体とDBユーザーの紐づけを行います。

タブメニューの「MySQL一覧」を押します。

エックスサーバービジネスのMySQL一覧

作成したDB名の右にあるアクセス権未所有ユーザの中から先ほど作成したDBユーザーを選択し、右の「追加」ボタンを押してください。

本体DBへDBユーザーの追加

最後に、DBのホスト名を調べます。
タブメニューの「MySQL情報」を押してください。

MySQL情報をクリック

ホスト名の右に書いてある文字列がDBのホスト名になります。

データベースのホスト名

ここまで作成した4つのDB情報(DB名、DBユーザー名、パスワード、ホスト名)はこのあと使用するのでメモしておいてください。

最後にSSL設定を行います。

事前SSL設定

SSLとは、Webサイトをhttpsから始まるアドレスで利用するための仕組みです。
httpsでのアクセスによって、よりセキュリティの高い状態でWebサイトの閲覧が可能です。

現状のエックスサーバーにてSSLを利用している場合には、移転先のエックスサーバービジネスでも事前にSSLの設定をしておく必要があります。
事前設定しないとサーバー切り替え直後httpsアクセスが出来なくなるためご注意ください。

まずはエックスサーバービジネスのサーバーパネルにログインして、ドメインメニュー内の「SSL設定」に進みます。

エックスサーバービジネスのSSL設定へ進む

該当ドメインの右にある「選択する」ボタンを押します。

選択するボタン

SSL設定画面が表示され、現在の設定はOFFになっているはずなので、右にある「変更」ボタンを押してください。

変更ボタン

SSLの認証方法が表示されるので「他社ネームサーバーでのDNS認証」を選択します。

他社ネームサーバーでのDNS認証

上記DNSレコード情報を表示させつつ、エックスサーバーにログインしてください。

サーバーパネルの「ドメイン」内にある「DNSレコード設定」を押します。

エックスサーバーのDNSレコード設定

設定するドメインの横にある「選択する」を押します。

ドメイン選択

上のメニューから「DNSレコード追加」をクリックします。

エックスサーバーのDNSレコード追加

先ほどラッコサーバーで表示させた状態にしておいたDNS設定情報を入力します。
特に、種別を「TXT」にすることを忘れないよう注意しましょう。
他の種別に設定してしまうとWebサイトが表示されなくなる可能性があります。

DNS設定情報でTXTを選択

エックスサーバーで2つのDNSレコードの設定が完了したら10分ほど待ちます。

10分経過したらエックスサーバービジネスで開いたままにしていたSSL設定画面を表示させ、右下のSSL追加ボタンを押します。

DNS認証

下記のように「独自SSL設定をONにしました」と表示されたら事前SSL設定は完了です。

独自SSL設定をONにしました

これにてエックスサーバービジネスでの各種初期設定は完了です。

次はいよいよWordPressデータの移行作業をしていきます。

STEP4:エックスサーバービジネスにてFTPデータのアップロード

次は、WordPressのデータ移行作業です。
移転元のときと同様、FTPデータから作業します。

FTPソフトに設定するためのFTPアカウント情報は、エックスサーバービジネス契約時の完了メールに記載されています。

契約完了時のメールが手元になく確認できない場合には、エックスサーバービジネスのサーバーパネル内の「FTP」>「サブFTPアカウント設定」から新しいFTPアカウントを作ることも可能です。

FTPアカウントはこのあと使うので、内容をメモしておいてください。

エックスサーバービジネスでのサブFTPアカウントの作成

メモした内容をFTPソフトに設定して、エックスサーバービジネスに繋ぎましょう。
FTPでサーバーに繋いだら、/pulic_html/該当ドメイン/直下にファイルをアップロードします。

ファイルアップロード後、念のためPC内とエックスサーバービジネス内のファイル数が一致しているか確認しておくと安心です。

エックスサーバービジネス内のファイル数が一致しているか確認

ファイル数が一致していれば、FTPデータ移行は完了です。

ここで、FTPデータ移行に付随してwp-config.php(WordPressのDB情報などを管理しているファイル)の修正もまとめて行います。

wp-config.phpの修正

まずはPC内にあるwp-config.phpファイルをメモ帳やテキストエディタ等で開いてください。
開いたら、下記4ヵ所を先ほど作成した新規DBの内容に書き換えます。

/** WordPress のためのデータベース名 */
define(‘DB_NAME’, ‘○○○○○○○○○○’);

/** MySQL データベースのユーザー名 */
define(‘DB_USER’, ‘☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓’);

/** MySQL データベースのパスワード */
define(‘DB_PASSWORD’, ‘△△△△△△△△△△’);

/** MySQL のホスト名 */
define('DB_HOST', '□□□□□□□□□□');

書き換え終わったら、wp-config.phpファイルを上書き更新します。
上書きできたら、エックスサーバービジネス内のwp-config.phpファイルに上書きアップロードしてください。

これにてwp-config.phpファイルの修正も完了です。
次はDBデータの移行作業に進みます。

STEP5:エックスサーバービジネスにてDBデータのインポート

エックスサーバービジネスにもphpMyAdminが標準搭載されているため、手軽にDBデータを取り扱うことが可能です。

サーバー管理画面のメニュー「データベース」にある「phpMyAdmin」に進んでください。

エックスサーバービジネスのphpMyAdminに進む

ログイン画面が表示されるので、先ほどメモした「データベースのユーザー名」と「データベースのパスワード」を入力してログインします。

phpMyAdminのログイン画面

左の項目内から該当のDB名をクリックしたうえで、上部メニュー「インポート」を押します。

DBデータのインポート

インポート設定画面に進むので「ファイル選択」にてエックスサーバーからエクスポートしたDBファイルを選択してください。

それ以外は特に設定の必要はないのでページ最下部まで進み「インポート」を押します。

ファイルを選択

下記の「インポートは正常に終了しました。」が表示されたらDBのデータ移行は完了です。

DBのインポート完了

以上でWordPressのデータ移行は完了になります。
次はサーバー切り替え前の表示・動作確認についてです。

STEP6:hostsによる事前の表示・動作確認

WordPressのサーバー移転では、データが問題なく移行できていても表示・動作がうまくいかずなんらかの調整が必要になることがあります。
そのため、サーバー切り替え前に表示・動作を確認しておくと安心です。

サーバー切り替え前に表示・動作を確認する方法については下記記事をご参考ください。

上記記事で使用するサーバーIPアドレスの調べ方は下記になります。

エックスサーバービジネスのサーバーパネル内メニュー「サーバー情報」をクリックします。
エックスサーバービジネスのサーバー情報

IPアドレス」に書かれている数字がサーバーのIPアドレスになります。

エックスサーバービジネスのIPアドレス

hosts設定で新サーバーに繋いだ状態でWebサイトを確認し、問題なければサーバー切り替えに進みましょう。

STEP7:エックスサーバーからエックスサーバービジネスへのサーバー切り替え(SSL実装)

データ移行と事前確認が済んだら、サーバーを切り替えます。

ドメインの契約管理をしているサービスにログインし、該当ドメインのネームサーバーを下記エックスサーバービジネスのものに変更しましょう。

ns1.xbiz.ne.jp
ns2.xbiz.ne.jp
ns3.xbiz.ne.jp

ネームサーバーの変更申請をしてから完全に切り替わるまでに、数時間~24時間かかります。

STEP8:WordPress引越し完了

ネームサーバーが切り替わって、WordPressの表示・動作が問題なければエックスサーバーからエックスサーバービジネスへのWordPress引越しは完了です。

本記事の解説は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

サイト引越し屋さん編集部

日本で最も利用されているサーバー移転&保守代行サービス『サイト引越し屋さん』の中の人です。 サイト引越しに関わる技術情報をはじめ、WordPressやその他のWebサービスに関するノウハウを発信しています。 全日本SEO協会所属。日本ウェブ解析士協会(WACA)所属。

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