サイト売買(M&A)をやっている方や、同じサーバー会社を利用していても、サーバー分散のためにサイトを分けて格納したいときがあります。
そういった同じレンタルサーバー内でのサイト引越しでは、データの取り扱いやドメインの切り替え作業を慎重に行う必要があります。特にエックスサーバー(wpXも同様)の場合は注意してください。
エックスサーバー同士のサイト引越し(WordPress引越し)ではデータ消失のリスク、初心者の方が実施した場合には、他のサーバー会社に比べて失敗する可能性が高いです。
その理由と、万が一に事故が起きてしまった場合の対処法をご紹介いたします。
「エックスサーバー間でサイトを引越したい。」
「自分で作業するとデータが消えてしまいそうで不安。」
そんなときはサイト引越し屋さんにお任せください。
プロのエンジニアがサーバー移転作業を代行いたします。
些細なご質問などでもお気軽にご相談くださいませ^^
>>無料ご相談窓口はこちら
目次(クリックで飛べます!)
エックスサーバー同士のサイト引越しが危険な理由
ここからは少し難しい話になります。出来るだけ簡略にご説明しますが、もし分かりにくい場合や不安な場合には、お気軽にお問い合せください。
エックスサーバー同士のサイト引越しが危ない理由は2つあります。
1.FTPソフトでフォルダ移動をしないとデータを残しておけない
早速ですが、エックスサーバー間でのサイト引越しが危険な理由は、普通のサーバー移転のやり方だと「旧サーバーにデータを残したまま新サーバー移行できない」という事情が挙げられます。
通常であれば、旧サーバーにデータを残したままの状態でデータをバックアップし、新しいサーバーにデータを移したうえでサーバーを切り替えます。この場合であれば、もし新しいサーバーで問題が起きても、旧サーバーに切り替えることで復旧が可能です。
ですが、エックスサーバーの場合はそれが出来ないため、移転の際にデータの取り扱いを間違ってしまったり、バックアップを無くしてしまった場合には、最悪の場合サイトが表示できない事態が発生する可能性があります。
※なお、ドメイン切り替え前にFTPソフトを使ってドメイン内データを別のフォルダに移しておけば、旧サーバー内にデータを残しておくことが可能です。データを別フォルダに移した瞬間に旧サイトは表示されなくなるため、新サーバーに切り替える直前に移すとよいでしょう。
2.サーバー切り替え後にサイトが表示されない時間が発生する
また、もう1つの危ない理由としては、旧サーバーから新サーバーへ切り替える際(ドメイン再設定時)にサイトが表示されない時間が発生することが挙げられます。
この点については、エックスサーバー社へも確認しました。下記のやり取りをご覧ください。
エックスサーバー社への質問
エックスサーバーサポート様
お世話になっております。
サーバーID: ○○の彦坂と申します。
ドメインの設定につきまして、
お聞きしたい点がありご連絡いたしました。
いまWordpressで構築したウェブサイトの移管を考えているのですが、
エックスサーバーでドメインの設定をするには、
旧サーバーのドメイン設定を一旦外してからでないと新サーバー側で設定ができないと思います。
これですと、旧サーバーで設定を外してからすぐに新サーバーへ設定したとしても、
エックスサーバー様側での設定作業が完了するまでの間、
ウェブサイトが表示されないと思うのですが、
こちらで新サーバーへの設定を依頼してからエックスサーバー様側で反映まで
どれぐらいのお時間がかかるものでしょうか。
予定としては、本日の14~15時に設定依頼をしようと考えております。
突然のご連絡となり恐縮ではございますが、
ご確認のほどよろしくお願いいたします。
エックスサーバー社からの回答
彦坂 様
平素は当サービスをご利用いただき誠にありがとうございます。
Xserver カスタマーサポート担当 ○○と申します。
サーバーID: ○○
お問合せ番号 : xsvc151026095110
このたびはお問い合わせをいただきありがとうございます。
> これですと、旧サーバーで設定を外してからすぐに新サーバーへ設定したとしても、
> エックスサーバー様側での設定作業が完了するまでの間、
> ウェブサイトが表示されないと思うのですが、
> こちらで新サーバーへの設定を依頼してからエックスサーバー様側で反映まで
> どれぐらいのお時間がかかるものでしょうか。
おっしゃるとおり、当サービスの仕様上、
旧サーバーアカウントから一旦ドメイン設定を削除してから、
新サーバーアカウントに改めてドメイン設定を行っていただく必要が
ございます。
サーバーパネル「ドメイン設定」の追加設定が反映するまで
数十分~24時間程度かかる場合がございます。
※弊社内のDNSが浸透するまで最大24時間程度必要となります。
※弊社内DNSの反映が完了すると
新サーバーでのホームページの表示が行われますが、
反映されるまでの間は、ドメインの追加が削除されている
旧サーバーにアクセスされますため、正常に表示が行われません。
(メールも同様に、正常に送受信が行えなくなります)
ご不便をおかけして申し訳ございませんが、
何卒ご了承いただきますようお願いいたします。
その他ご不明な点がございましたら、気軽にお問い合わせください。
なぜこのような事象が起きるのか
ここまでの一連の流れを読んで、エックスサーバー同士だと何故そのような事象が起きるのか気になる方も多いと思います。その理由を簡単にご説明しておきます。
主な理由は「ドメイン設定の仕様」です。
エックスサーバーではドメイン割当とサーバーの関係が特殊で、ドメインをサーバーに割当(登録)してからでないと、そのドメインに対するサーバー領域が作られません。つまり、ドメインの割当とサーバーの領域が連動しています。
また、1つのドメインに対してエックスサーバー全体で割り当てられるのは1アカウントのみです。そのため、移行先サーバーでドメインを割り当てるためには、旧サーバーからドメインを削除する必要があり、ドメインとサーバー領域は連動しているのでそのまま消しただけでは旧サーバーにデータは残らない、というわけです。
エックスサーバーの仕様を簡単にまとめます。
- ドメインとサーバー領域が連動
- エックスサーバー全体で、あるドメインを割り当てられるのは1アカウントのみ
- 新しいサーバーにドメインを割り当てるには旧サーバーから削除する必要がある
- ドメインとサーバー領域の連動により、旧アカウント上でドメイン割当解除とともに旧サーバー上のドメイン直下のデータが削除される
万が一、移転中にデータを消失した場合の対処法
このようにエックスサーバー同士のサイト引越しは非常にリスクが高いわけですが、万が一データを消失してしまったり、コピーしたデータに欠損があった場合の対処法もあります。
先に結論から言うと、データは後からでも復旧できます。但し、お金がかかります。
詳しくはエックスサーバー公式サイトをご確認いただければと思いますが、2019年4月現在は、サーバーデータのデータ復旧に税込10,800円、データベースのデータ復旧は1つにつき税込5,400円となっていました。
データの扱いは慎重に!困った時はプロに任せよう!
以上、エックスサーバー間でのサイト引越しの危険性と事故が起きてしまった時の対処法をご紹介しました。いかがでしたでしょうか?
エックスサーバー社からの回答ではダウンタイムは最大で24時間とされていますが、実際に試してみると数時間で切り替わるケースがほとんどです。
ですので、適切な方法でデータ移行し、なおかつ夜間のアクティブユーザーが少ない時間帯にて作業を行えば、安全にサイトを引越すことが可能です。
また、さらに安全策を取るのであれば、一旦別のレンタルサーバーにデータを移し、経由する形でサーバー移転すればダウンタイムをより減らすことが出来ます。
ただ、ご自身でサーバーを移転することに恐怖心を覚えた方や、不安を感じた方は、プロに任せたほうがいいのではないかと思います。
「エックスサーバー間でサイトを引越したい。」
「自分で作業するとデータが消えてしまいそうで不安。」
そんなときはサイト引越し屋さんにお任せください。
プロのエンジニアがサーバー移転作業を代行いたします。
些細なご質問などでもお気軽にご相談くださいませ^^
>>無料ご相談窓口はこちら