さくらインターネットからConoha WingへのWordPress引越し
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最終更新日:2024年4月16日

さくらインターネットからConoha WingへのWordPress引越し手順

こんにちは、日本でもっとも利用されているWordPressのサーバー移転代行&保守管理サービス『サイト引越し屋さん』です。
本記事では、さくらのレンタルサーバーからConoha WingへのWordPress引越し手順を合計32枚におよぶキャプチャ画像を用いて詳細に解説しています。

作業は大きく8個のステップに分かれています。

  1. さくらのレンタルサーバーにてFTPデータのダウンロード
  2. さくらのレンタルサーバーにてDBデータのエクスポート
  3. Conoha Wingサーバーにて各種初期設定
  4. Conoha WingサーバーにてFTPデータのアップロード
  5. Conoha WingサーバーにてDBデータのインポート
  6. hostsによる事前の表示・動作確認
  7. さくらのレンタルサーバーからConoha Wingへのサーバー切り替え
  8. WordPress引越し完了

1つずつ順を追いながら解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください。

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ステップ1:さくらのレンタルサーバーにてFTPデータのダウンロード

WordPressはFTPとDBの2種類のデータで構成されています。
まずはFTPデータから作業していきます。

FTPデータをダウンロードするためには、FTPソフトが必要です。
まだお持ちでない場合は下記の記事を参考にご用意ください。

FTPソフトに設定するためのFTPアカウント情報は、さくらのレンタルサーバー契約時の完了メールに記載されています。

契約完了時のメールが手元になく確認できない場合には、さくらのレンタルサーバーのコントロールパネルのログイン情報がFTP情報と連動しているため、そのログイン情報から確認することも可能です。

コントロールパネルのログインページはこちらです。

FTPアカウントとログインページは下記の仕様で連動しています。
【FTPホスト名】:ドメイン名(●●.sakura.ne.jp)
【FTPアカウント名】ドメインの名の.sakuraの前部分
【FTPパスワード】パスワード

FTPアカウントはこのあと使うので、内容をメモしておいてください。

FTPアカウントが用意できたら、FTPソフトでサーバーに繋いでデータをダウンロードします。

さくらのレンタルサーバーの場合、移転対象ファイルはコントロールパネルから確認できます。
先ほどのログイン画面からログインし「ドメイン/SSL」>「ドメイン/SSL」へ進みます。

該当ドメインの右に表示されている「www/●●●●●」がFTPデータの格納先フォルダになります。
上記フォルダ内の全データをダウンロードしてください。

ご自身のPCにダウンロード出来たら、FTP内のファイル数とPCにダウンロードしたファイル数が一致しているか確認してください。
FTPソフトやPCは、ファイル群を選択して右クリック「プロパティ」からファイル数を表示できることが多いです。

SDサーバーのFTPデータ数

ファイル数が一致していればFTPのダウンロードは完了です。
次は、DBデータのエクスポート作業です。

ステップ2:さくらのレンタルサーバーにてDBデータのエクスポート

DBデータのエクスポートはレンタルサーバー提供のphpMyAdminを利用します。

phpMyAdminにログインするためには以下の情報が必要になります。

  • データベース名
  • データベースのユーザー名
  • データベースのパスワード
  • データベースのホスト名

これら情報を確認するためには、先ほどダウンロードしたFTPデータの中から「wp-config.php」というファイルを探し、

wp-config.phpファイル

Windowsスタートメニューの「アクセサリ」から「メモ帳」で開くか、「秀丸」や「SublimeText」などのテキストエディタで開いてください。wp-config.php内には下記のように記されています。

使用するのは「○○」「☓☓」「△△」「□□」の箇所です。
後ほど使用するのでメモしておいてください。

/** WordPress のためのデータベース名 */
define(‘DB_NAME’, ‘○○○○○○○○○○’);

/** MySQL データベースのユーザー名 */
define(‘DB_USER’, ‘☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓’);

/** MySQL データベースのパスワード */
define(‘DB_PASSWORD’, ‘△△△△△△△△△△’);

/** MySQL のホスト名 */
define('DB_HOST', '□□□□□□□□□□');

上記の情報が手に入ったらさくらのレンタルサーバーのphpMyAdminにアクセスしてください。
まずはサーバーパネルの「Webサイト/データ」>「データベース」に進みます。

該当データベースの右にある「phpMyAdminログイン」を押します。

下記のログイン画面が表示されますので、先ほどのDBユーザー名とDBパスワードでログインしてください。

phpMyAdminにログインしたら上部のメニューにある「エクスポート」を押してください。

エクスポート設定の一覧が表示されるので、各種設定を調整してからエクスポートを行います。
まずは冒頭のエクスポート方法を「詳細-可能なオプションをすべて表示」にしてください。

詳細-可能なオプションをすべて表示

次に生成オプションを「DROP TABLE / VIEW / PROCEDURE / FUNCTION / EVENT / TRIGGER コマンドを追加する」にチェックを入れてください。

DROP TABLE / VIEW / PROCEDURE / FUNCTION / EVENT / TRIGGER コマンドを追加

最後に作成するクエリの最大長を「1000」に変更しましょう。

作成するクエリの最大長を1000に変更

以上の設定ができたら、一番下までいき「エクスポート」ボタンを押してください。
PCに○○○○○.sqlと名の付くファイルが保存されるはずです。

エクスポートしたファイルが完全なデータであるか念のため確認をします。
メモ帳やテキストエディタ等で該当ファイルを開いてください。

ファイルを開くと大量のコードが表示されるので、最終行を見てください。
下記のようなコードが最後に3行書かれていれば完全なDBデータと言えます。

完全なDBデータ

ここまでの作業でWordPressのデータバックアップは完了です。
ここから先は移転先であるConohaでの作業になります。

ステップ3:Conoha Wingにて各種初期設定

Conoha Wingにデータ移行する前に、まずはサーバー内の各種設定を3つ行います。

  • 独自ドメイン設定
  • PHPバージョン設定
  • DB設定

独自ドメイン設定

まずはConoha Wingで独自ドメインを利用するための設定を行います。
こちらのページから管理画面にログインしてください。

左メニュー「サーバー管理」に進み、右上の「ドメイン」を押します。

するとドメインの設定画面が表示されるので、ドメイン名を入力してください。

なお、無料独自SSLについてはこの時点ではまだ設定できないため「利用しない」を選択してください。
※SSLを利用したい場合でもこの時点では設定できないため利用しないを一旦選択します。

これにてドメイン設定は完了です。

次はPHPバージョン設定です。PHPとは、WordPressを動かすためのプログラムです。
PHPにはバージョンがいくつかあり、使用しているレンタルサーバーやWordPressのバージョンに応じて使い分ける必要があります。

WordPress移転の場合、移転元と移転先のレンタルサーバーでPHPのバージョンを揃えないと不具合が起きるリスクがあります。必ず忘れずに設定してください。

PHPバージョン設定

PHPバージョンの調整は下記の手順にて行います。

移転元のさくらのレンタルサーバー管理画面にログインし「スクリプト設定」から「言語のバージョン設定」に進みます。

下にスクロールすると「PHPのバージョン」という記載があるので、その下の「現在の設定」の右に書いてある数値をメモしておいてください。

次に、移転先であるConoha Wingにログインします。

サイト管理」から「サイト設定」に入り、「応用設定」を押します。

鉛筆マークをクリックし、移転元であるさくらのレンタルサーバーと同じバージョンを入力します。

これにてPHPバージョン設定は完了です。

もう一つ移転先サーバーの初期設定として、DB設定があります。

DB設定

ここからは移転先のConoha WingにおけるDB設定について解説します。
ちなみに、DBとはデータベースの略称です。サイトの情報や投稿データを保存する場所です。

まずは管理画面の「サイト管理」から「データベース」に進み、「+データベース」を選択してください。

任意の名称を記入して、「保存」を押します。

ネームタグ」は空欄で問題ありません。ご自由にメモ書きとして利用できます。

次に、「+ユーザー」を選択します。

任意のユーザー名とパスワードを入力し、接続先データベースを選択します。

なお、作成したDBの情報はこのあと使用するのでメモしておいてください。

これにてConoha Wingでの各種初期設定は完了です。
次はいよいよWordPressデータの移行作業をしていきます。

ステップ4:Conoha WingにてFTPデータのアップロード

次は、WordPressのデータ移行作業です。
移転元のときと同様、FTPデータから作業します。

Conoha WingのFTPアカウントは下記の手順にて確認できます。
まずは「サイト管理」から「FTP」を選び、FTP アカウントをクリックします。

 

アカウントがない場合は、新規でFTPアカウントを作成することも可能です。
その場合は下記公式ヘルプを参考にしてみてください。

参考)FTP接続情報の確認方法・アカウント作成方法

 

サーバー情報が表示されるので、FTPアカウントの個所を確認しメモしてください。
パスワードについては契約完了時の通知メールに記載されています。

  • ユーザー名:FTPクライアントの「ユーザー」
  • パスワード:FTPクライアントの「パスワード」
  • FTPサーバー;FTPクライアントの「ホスト」

 

 

メモした内容をFTPソフトに設定して、Conoha Wingに繋ぎましょう。

FTPでサーバーに繋いだら、/pulic_html/該当ドメイン/直下にファイルをアップロードします。

ファイルアップロード後、念のためPC内とConoha Wing内のファイル数が一致しているか確認しておくと安心です。

Conoha Wing内のファイル数が一致しているか確認

ファイル数が一致していれば、FTPデータ移行は完了です。

ここで、FTPデータ移行に付随してwp-config.php(WordPressのDB情報などを管理しているファイル)の修正もまとめて行います。

wp-config.phpの修正

まずはPC内にあるwp-config.phpファイルをメモ帳やテキストエディタ等で開いてください。
開いたら、下記4ヵ所を先ほど作成した新規DBの内容に書き換えます。

/** WordPress のためのデータベース名 */
define(‘DB_NAME’, ‘○○○○○○○○○○’);

/** MySQL データベースのユーザー名 */
define(‘DB_USER’, ‘☓☓☓☓☓☓☓☓☓☓’);

/** MySQL データベースのパスワード */
define(‘DB_PASSWORD’, ‘△△△△△△△△△△’);

/** MySQL のホスト名 */
define('DB_HOST', '□□□□□□□□□□');

書き換え終わったら、wp-config.phpファイルを上書き更新します。
上書きできたら、Conoha内のwp-config.phpファイルに上書きアップロードしてください。

これにてwp-config.phpファイルの修正も完了です。
次はDBデータの移行作業に進みます。

ステップ5:Conoha WingにてDBデータのインポート

Conoha WingにもphpMyAdminが標準搭載されているため、手軽にDBデータを取り扱うことが可能です。

サーバー管理画面のメニュー「サイト管理」から「データベース」に行き、「phpMyAdmin」に進んでください。

次に、ログイン画面にて「ユーザー名」、「パスワード」を入力しログインします。

左の項目内から該当のDB名をクリックしたうえで、上部メニュー「インポート」を押します。

phpMyAdminのインポート

インポート設定画面に進むので「ファイル選択」にてさくらのレンタルサーバーからエクスポートしたDBファイルを選択してください。

インポートするファイルの選択

それ以外は特に設定の必要はないのでページ最下部まで進み「インポート」を押します。

下記の「インポートは正常に終了しました。」が表示されたらDBのデータ移行は完了です。

インポートは正常に終了しました。

以上でWordPressのデータ移行は完了になります。
次はサーバー切り替え前の表示・動作確認についてです。

ステップ6:hostsによる事前の表示・動作確認

WordPressのサーバー移転では、データが問題なく移行できていても表示・動作がうまくいかずなんらかの調整が必要になることがあります。
そのため、サーバー切り替え前に表示・動作を確認しておくと安心です。

サーバー切り替え前に表示・動作を確認する方法については下記記事をご参考ください。

上記記事で使用するサーバーIPアドレスの調べ方は下記になります。

 

まずはConoha管理画面に入り、「サーバー管理」から「契約情報」を選択しましょう。

サーバー情報が表示されるので「DNS情報」にある「A」の「@」右に書かれている数字がサーバーのIPアドレスになります。

hosts設定で新サーバーに繋いだ状態でWebサイトを確認し、問題なければサーバー切り替えに進みましょう。

なお、ここでご紹介した事前の表示・動作確認は、下記2つのケースでのみ有効です。

  • SSLを導入しておらずWebサイトのアドレスがhttpである場合
  • 有料SSLを契約しており既にCに実装している場合

上記に当てはまらないケースは、無料SSLを利用している場合です。

さくらインターネットにて無料SSLを利用しておりConohaでも無料SSLを利用する場合には、サーバー切り替え前の表示・動作確認ができません。

なぜなら、Conohaではサーバー切り替え前に無料SSLの実装ができないためです。

そのため、無料SSLを利用する場合はサーバー切り替え後のSSL実装となり、切り替え後一時的にhttpsでのアクセスが出来なくなります。

それを踏まえたうえでサーバー切り替えを実施するようにしてください。

ステップ7:さくらのレンタルサーバーからConoha Wingへの切り替え

データ移行と事前確認が済んだら、サーバーを切り替えます。

ドメインの契約管理をしているサービスにログインし、該当ドメインのネームサーバーを下記Conoha Wingのものに変更しましょう。

ns-a1.conoha.io
ns-a2.conoha.io
ns-a3.conoha.io

なお、ネームサーバーの変更申請をしてから完全に切り替わるまでに、数時間~24時間ほどかかります。

そのため、SSLダウンタイムの影響を小さくしたい場合には、夜間や営業時間外などアクティブユーザーが少ない時間帯に切り替えることをお勧めします。

無料SSLを利用する場合には、ネームサーバーが切り替わったらお名前.com共用RSサーバーの管理画面から申請しておきましょう。

ステップ8:WordPress引越し完了

ネームサーバーが切り替わって、WordPressの表示・動作が問題なければさくらのレンタルサーバーからConoha WingへのWordPress引越しは完了です。

本記事の解説は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

サイト引越し屋さん編集部

日本で最も利用されているサーバー移転&保守代行サービス『サイト引越し屋さん』の中の人です。 サイト引越しに関わる技術情報をはじめ、WordPressやその他のWebサービスに関するノウハウを発信しています。 全日本SEO協会所属。日本ウェブ解析士協会(WACA)所属。

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