サーバー構築に必要な費用
  • 独自ドメイン・サーバーの選び方
最終更新日:
サイト引越し屋さん編集部

サーバー構築に必要な費用と依頼前の注意点をプロが解説します。

サーバー構築には多くのお金が必要になるので、絶対に失敗はしたくありませんよね。

依頼は検討したいけど…下記のような疑問点はありませんか?

  • サーバー構築を外注すると費用はどれくらいかかるのか?
  • サーバーの定期的な運用や保守は大変なのか?
  • サーバーは自社で構築したほうがいいのか?

サーバーの構築を外注するときは、一体どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
今回は、日本でもっとも利用されているWordPressのサーバー移転&保守管理サービス「サイト引越し屋さん」が、プロの視点から解説していきます。

大体の相場を元に、サーバー構築費用や注意点、メリットやデメリットに関する情報を紹介しています。今回の記事を読むことで、サーバー構築に関する基礎知識を押さえられるはずです。
ぜひ参考にしてみてください。

※当記事の内容は、動画でも解説を行っております※

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構築が必要になるサーバーの種類とは

サーバーの種類

サーバーにはWebサーバーやメールサーバーなど、色々な種類があります。

要するに、ユーザーのリクエストに対して、ページ表示など何らかのレスポンスを返してくれるものがサーバーと言えます。

たとえば、構築する対象のサーバーには、以下のような種類があります。

サーバーの種類 役割
Webサーバー Webページを表示してくれる
メールサーバー メールを送受信するときに必要
ファイルサーバー 動画/画像/テキストなどのファイルを共有する
データベースサーバー データを活用する
DNSサーバー(ネームサーバー) 独自ドメインとIPアドレスを結び付ける

そして、構築の際にはサーバーを「どのような環境に置くか」考えなければいけません。

サーバー構築で必要になる環境とは

まず、サーバーの設置方法(環境)にはオンプレミス型とクラウド型があります。

  • オンプレミス:自社の敷地内に物理的にサーバーを設置する
  • クラウド:ネットワーク上の仮想空間にサーバーを設置する

それぞれの特徴をまとめておきます。

オンプレミス型サーバー

オンプレミス(on-premises)のpremisesには、構内や建物、店内といった意味があります。サーバー機器を自社の建物内に設置する方法で、昔から企業が取り入れてきた設置方法です。

各サーバーを自社内で置く場合には、サーバー本体、周辺機器のハードウェアを設置するための空間が必要になります。

サーバーは24時間365日、常に稼働しています。そのため、停電が起きると致命的な損害につながります。万が一の事態に備えるために、UPS(無停電電源装置)を使うことが一般的です。

メリット

自社に設置するオンプレミス型のサーバーのメリットは次の通りです。

  • セキュリティが高い
  • システム構築を行いやすい

自社でサーバーを構築すれば、社内ネットワークのみで管理できるため、セキュリティが高くなります。また、システム構築も行いやすく、運用に応じたカスタマイズも自由にできます。

自社内に技術系のスタッフ、エンジニアを抱えている企業の場合は活用の幅が拡がります。

デメリット

オンプレミス型のサーバーにはデメリットもあります。

  • 初期費用が大きくなる
  • 自社内で行う作業が多くなる

オンプレミス型の場合は、物理的なリソース(サーバー本体、サーバー周辺機器、設置場所など)が必須になります。そのため、サーバーを設置する場所の確保や機器の購入費用などで初期コストは大きくなります。

また、自由度は高いものの、管理や運用を行うのでエンジニアなどのスタッフの配備(人件費)も考えなければなりません。オンプレミス型サーバーは、ある程度のスケールがある企業向けと言えますね。

クラウド型サーバー

クラウド型とは、その名の通りWeb上でサーバーを持つ(借りる)ことを指します。

仮想空間にサーバーを設置するので、サーバー本体や設置場所などの物理的リソースは不要になります。最近では、取り入れる企業も増えてきています。

メリット

仮想空間に設置するクラウド型サーバーのメリットは次の通りです。

  • 初期費用を抑えられる
  • 管理する労力が少ない

物理的リソースの準備が不要なので、初期費用が安く済みます。また、頻繁な保守管理は必要ないので、ある程度は放置したままでもOK。人件費も節約することができます。

デメリット

クラウド型サーバーにはデメリットもあります。

  • 仮想空間で管理される
  • 自由度が下がる
  • 接続パフォーマンスが落ちる可能性がある

クラウド型サーバーは仮想空間を借りている状態なので、自分からはハードウェアそのものに触れることができません。また、自社管理するサーバーに比べると、カスタマイズ性が落ちるので自由度はやや低くなります。契約する条件によっては、他のサーバーとネットワークを共用するケースがあり、パフォーマンスの低下につながる可能性があります。

オンプレミスのサーバー構築の費用相場

オンプレミス型サーバーの構築で発生する費用相場を確認してみましょう。

項目 費用
サーバー本体の費用 10万円~30万円前後
周辺機器の費用 15万円~25万円
サーバーの構築費用 10万円~
ネットワークの構築/設計費用 10万円~
運用保守の費用 サーバー構築費の10%

上記は、あくまで大体の目安です。

依頼するサービス、Web制作会社によっても費用は大きく異なります。複数社から見積もりを取ってから判断したほうが納得できると思います。

費用の内訳について簡単に確認していきます。

サーバー本体(ハードウェア)の価格

サーバー本体(ハードウェア)にかかる費用です。

サーバー本体の価格は、小型のモデルは10万円、ラック型サーバーだと20万円~30万円ほどになります。スペックによっては100万円を超える場合もあるので、本当に用途次第といったところです。

サーバー周辺機器の価格

サーバー本体以外の機器の設置で発生する費用です。

サーバーの稼働で必須な機器も揃えなければいけません。ルーター、UPS(無停電電源装置)、サーバー設定専用のPCなどが挙げられます。

合計で20万円~30万円は見積もっておいたほうが良いでしょう。

サーバー構築で発生する作業費

サーバー本体にOSやソフトウェア、Windowsのツールなどをインストールにかかる費用です。

求めるサーバーの規模、使い方によって費用が変わります。設定内容が多ければ多いほど、それだけ費用も膨らんでいきます。

合計で20万円ほどの費用は必要です。

ネットワークの構築・設計費用

ネットワークの構築・設計作業で発生する費用です。

サーバーに接続する端末の数やオフィス規模を考慮しながら設計を行い、構築を進めていきます。こちらもネットワークの規模や複雑さによって費用が変化します。

そこまで複雑なネットワーク構築でなければ、数万円ほどで済みます。

運用保守にかかる費用

サーバー構築後、そのままサーバー管理を依頼する際の費用です。

サーバーへの負荷や災害時のトラブルなど、万が一のケースに対応してくれます。保守管理費は、毎月定額でサーバー構築費に対して10%程度になることが多いです。

サーバー構築を依頼する場合には、こちらの保守管理費もしっかり考慮しておきましょう。保守管理は別の企業にお願いすることも可能です。

クラウドのサーバー構築の費用相場

クラウド型サーバーを構築してくれるサービスは、Amazonが提供するAWS、さくらのクラウド、IBM Cloudなどが挙げられます。

クラウド型サーバーは、ディスク容量、メモリ、契約数、仮想ルーター、データベース、セキュリティなどをオーダーメイドで組み合わせて契約します。

費用に関しては「どのようなスペックのサーバー空間を作りたいか」で大幅に変わるので、一概には言えません。

※具体的な料金に関しては、各社公式サイトでシミュレーションが可能です。

クラウド型サーバーのほうが初期コストは抑えられますが、長期的に考えるとオンプレミスのほうがコスパが良いケースも考えられます。

たとえば、実験的にシステム構築をしたい、ITの専門スタッフが足りていないなどの場合はクラウドを検討する価値はあるでしょう。

クラウドソーシングで個人へのサーバー構築依頼は難しい

「可能な限りコストを抑えたい!」と考えたときに、クラウドワークスやランサーズ、coconalaなどのクラウドソーシングを検討するかもしれません。

たしかに、クラウドソーシング経由で個人に依頼することは可能です。ただ、あなたが求める理想のスキルを持ったエンジニアと巡り会える可能性は高くありません。

もし、低価格で依頼することができたとしても、個人にサーバー構築を依頼するのは、保証もなくリスクがあります。途中で作業から離脱してしまう可能性も十分ありえます。

サーバー構築を外注する場合は、作業側と長期的な付き合いになるので、信頼のおけるサービスを慎重に選んだほうが良いです。

そのほうがストレスもかかりませんし、時間も節約できます。

初期コストを抑えるならレンタルサーバーがお勧め

レンタルサーバー

自社サーバーを構築する絶対的な理由がなければ、レンタルサーバーのほうが運用コストは抑えられます。

  • ホームページを配信するWebサーバーとして
  • 社内のファイルサーバーとして

いずれの場合も、レンタルサーバーで対応できます。

レンタルサーバーはWebサーバーはもちろん、社内のファイルサーバーとしても利用可能。ファイルサーバー機能(WebDAV機能)があるレンタルサーバーは、ロリポップ、ヘテムル、ミックスホストなどがあります。

弊社で推奨することが多いエックスサーバーの場合は、Webサイトやメールはエックスサーバー、WebDAV機能はエックスドライブというサービスで対応が可能です。

>>エックスサーバー公式サイトはこちら

>>Xserverドライブ公式サイトはこちら

ちなみに、ファイルサーバーとWebサーバーは、できれば別々に管理しておくべきです。
それぞれ次のようにサーバーを分けることで、セキュリティ面はより安心できます。

  • ファイルサーバー(WebDAV機能):社内スタッフが自由にアクセスできる
  • Webサーバー:社内エンジニアや特定のスタッフだけが確認できる

これで、社内スタッフが間違えてWebサーバーを触るリスクが避けられます。

サーバー構築で注意するべきポイント

サーバーの構築で注意したいポイントは次の3つです。

  • サーバーを管理する人材が必要になる
  • 数十万円単位の構築費が発生する
  • サーバー構築のメリットを考える

サーバー構築では、本当に自社でサーバーを管理するべきか、それに見合ったメリットが本当にあるのかを考えてみましょう。

サーバーを管理する人材が必要になる

サーバー構築を行った後は、定期的なサーバーの保守管理が必要になります。

「サーバーを作ってもらえれば、あとは完全に放置でOK!」というわけにはいきません。
やはり、最低限のサーバー保守は行ったほうが安心です。

サーバーの構築後はそのままWeb制作会社に保守もお願いする、あるいは他の専門業者に代行してもらう方法があります。

数万円~数十万円単位のサーバー構築費が発生する

サーバーの構築には、まとまったお金が必要になります。

サーバー規模や用途や依頼する会社/サービスの料金設定によって費用は大きく変わります。また、、オンプレミス、クラウド、レンタルサーバーなど、どういった環境でサーバーを構築したいかによってもコストは違います。

サーバー構築のメリットを考える

「サーバーを構築するメリットが本当にあるか」を慎重に考えることは大事です。
自社でサーバーを持つ最大のメリットとしては、システム構築を行いやすく、カスタマイズ性が高いこと。

複雑なシステムの導入が必要な企業の場合はメリットは大きいです。
しかし、ほとんどの場合、レンタルサーバーでも十分要望に応えられる可能性が高いです。

サーバー構築で失敗を防ぐ方法

一度、構築してしまうと後戻りすることは難しくなります。
失敗しないためにも、次のことを検討しておくと良いです。

  • 試験的にサーバーを借りて運営してみる
  • レンタルサーバーを乗り換えてみる
  • サーバーのプランをアップしてみる
  • 見積もりを複数社に依頼してみる

まずはレンタルサーバー(エックスサーバーやミックスホスト、ヘテムルなど)を借りて、期限付きでシミュレーションすることを推奨します。

>>エックスサーバー公式サイトはこちら

すでにレンタルサーバーを使っている場合は、プランを上げてみたり、他のサーバーへ乗り換えてみたりすることで、あなたのビジネスの要求を満たしてくれるかもしれません。

もし、自社サーバーを構築する場合は、はじめから1社に絞らずに複数社から見積もりを取るようにしましょう。そうすることで、適正な価格が判断しやすくなります。

まとめ:総合的な費用を計算してみる

社内で使える専用サーバーとレンタルサーバーの費用を比べてみます。

契約するサーバー 初期費用 月額保守費用
自社専用サーバー(オンプレミス) 数十万円 数千円
自社専用サーバー(クラウド) 数万円~ 数千円~数万円
レンタルサーバー 数千円(0円のケースも多い) 数百円~数千円

社内でサーバーの構築をすると、オンプレミス型は初期費用が大きいのが特徴です。
一方、クラウド型はサーバーのスペックによって大幅に料金が変わってきます。

レンタルサーバーであれば、毎月数千円ほどで済み、毎月の保守管理費などもすべて含まれています。
また、サーバー本体を設置する場所や周辺機器のことを考える必要がありません。

特にエックスサーバーに関しては、シェア数も多く、定期的にキャンペーンを実施しています。

>>エックスサーバー公式サイトはこちら

自社サーバーとレンタルサーバーは、いずれにしても定期的なコストが発生します。どちらが「あなたのビジネスによりメリットがありそうか」慎重にご検討してみてくださいね。

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「サーバー構築とセットでWordPressの移転作業もお願いしたい」

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この記事を書いた人

サイト引越し屋さん編集部

日本で最も利用されているサーバー移転&保守代行サービス『サイト引越し屋さん』の中の人です。 サイト引越しに関わる技術情報をはじめ、WordPressやその他のWebサービスに関するノウハウを発信しています。 全日本SEO協会所属。

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