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法人向けクラウドストレージお勧め5選をプロが比較して解説
こんにちは、日本でもっとも利用されているWordPressのサーバー移転&保守管理サービス『サイト引越し屋さん』編集部です。
クラウドストレージは、今や企業にとってデータ管理やファイル共有を効率化するために欠かせない存在です。しかし、様々な選択肢の中から最適なサービスを選ぶのは容易ではありません。
そこで今回は、法人向けにおすすめのクラウドストレージサービスとして、Dropbox、Googleドライブ、Xserverドライブ、Box、セキュアSAMBAの5つを比較し、それぞれの特徴やメリットを解説します。
※なお、iCloudとOneDriveは今回選択肢から除外しています。なぜなら、それぞれMacとWindowsに依存したサービスとなっており、異なるOSが混在する法人には適さないためです。
本記事があなたのビジネスに合った最適なクラウドストレージ選びの参考になれば幸いです。
目次(クリックで飛べます!)
法人向けクラウドストレージサービスとは?
PCのデータを保存する場所にはローカルストレージとクラウドストレージがあります。ローカルストレージはPC内部やハードディスクなどの記憶装置を指し、クラウドストレージはインターネット上のデータ保管場所を指します。
クラウドストレージにデータを入れると、インターネット上でデータにアクセスできるため、スマートフォンやデータ保存をしたPC以外のPCでもデータを見られるのが大きなメリットです。
また、災害によってPCやハードディスクが破損した場合にも、クラウドストレージであればデータの破損や紛失を防げます。
クラウドストレージサービスの利用率
2024年に約3,000人を対象に行われた調査では、企業のクラウドストレージ導入率は約55%との結果が出ました。
従業員1万人以上の企業では82.8%が法人向けクラウドストレージを導入しており、クラウドストレージは企業活動において重要度が増してきていると言えるでしょう。
法人向けクラウドストレージの選び方
企業がクラウドストレージを選ぶ際、最も重視すべきはセキュリティ、コストパフォーマンス、そして使いやすさの3つです。
これらの要素は、業務の効率化やリスク管理に直結します。
特に最近では複数の拠点やリモートワークが増えているので、どのデバイスからでも安全にアクセスでき、かつ使いやすいサービスを選ぶことが重要です。
次に、法人向けのクラウドストレージ選びで重要な3つの要素について詳しく確認していきます。
セキュリティ
法人向けのクラウドストレージでは、セキュリティが最も重要な要素の一つです。
企業内のデータが外部に漏洩するリスクを防ぐため、データの暗号化、二要素認証、アクセス権限管理は必要不可欠です。
特に顧客情報や機密データを扱う企業にとって、セキュリティ機能が万全でないクラウドストレージを選ぶことは大きなリスクといえます。
各サービスのセキュリティ機能面を比較し、自社のセキュリティ基準を満たすものを必ず選びましょう。
コストパフォーマンス
クラウドストレージの導入には、コストパフォーマンスも大事な要素です。
ストレージ容量や機能が豊富なサービスが高価であるとは限らず、ユーザー数や必要なストレージ容量に合わせた適切なプランを選べると、コスト効率がアップします。
また、無料トライアル期間を活用して、費用対効果を事前に評価するのも有効な方法の一つです。
自社に必要な機能を備えた、予算内のサービスを選びましょう。
使いやすさ
クラウドストレージの使いやすさも業務効率に大きく影響します。
直感的に操作できるユーザーインターフェースか、普段の業務に支障なく利用できるかは、導入後の生産性に関わります。
また、ユーザーサポートが整っていることも重要です。
トラブルが発生した際に迅速な対応が受けられるかどうかは、サービス選びの重要なポイントになります。
国内企業であれば、日本語サポートが整っているかチェックしましょう。
法人向けクラウドストレージサービス比較表
クラウドストレージの選定をスムーズに進めるためには、各サービスの特徴を視覚的に把握することが有効です。
ここでは、セキュリティ機能、コスト、使いやすさといった主要な要素を比較表で整理しました。
項目 | セキュリティ | コストパフォーマンス | 使いやすさとサポート |
---|---|---|---|
Dropbox Business | 保存時・転送時のデータ暗号化、二要素認証、アクセス権限管理 | Businessプランは1ユーザーにつき1,500円/月(チーム全体で9TB~)、Business Plusは2,400円/月(チーム全体で15TB~)、Enterpriseは大企業向けでストレージは都度カスタマイズ可能 | 直感的なUIで初心者にも優しい。チームコラボに最適。英語を含むグローバルサポート対応。 |
Googleドライブ for Business | Googleの強固なセキュリティインフラ、AIによる異常検出機能 | ビジネススタンダードプランは1ユーザーにつき1,360円/月(2TB)、プラスプランは2,040円/月(5TB) | Google Workspaceとの統合で効率的。日本語対応あり。Google Workspace全体でサポート。 |
Xserverドライブ | 日本国内のデータセンター、データ暗号化、定期バックアップ、監査ログ | いずれのプランもユーザー数無制限。スモールビジネスプランは2,079円/月(1TB)、ビジネスは4,158円/月(2TB)、ビジネスプラスは8,316円/月(4TB) | 日本語インターフェースで操作が簡単。国内企業向けに日本語サポートが充実。障害対応も迅速。 |
Box | 7段階のアクセス権限設定、暗号キー管理、内部不正検出機能 | Businessプランは1,800円/ユーザーID、Business Plusプランは3,000円/ユーザーID、Enterpriseプランは4,200円/ユーザーID(いずれも容量無制限) | 1,500以上のアプリと連携可能。サポートは日本代理店が行う。 |
セキュアSAMBA | アクセス権限管理、暗号化、パスワード生成、端末認証や二段階認証、バックアップ機能(オプション) | いずれのプランもユーザー数無制限。スタンダードプランは25,000円/月(300GB)、ビジネスプランは35,000円/月(500GB)、エンタープライズプラン(全5プラン)は48,000-298,000円/月(1-30TB) | シンプルな使い心地と専任担当者のサポートが充実 |
クラウドストレージの選定において、セキュリティ、コスト、使いやすさは特に重視すべき要素です。
たとえば、Dropboxは使いやすさで優れており、GoogleドライブはGoogleサービスとの連携力が高いところが評価されます。Boxであれば、連携できるアプリが多い点、セキュアSAMBAは小規模事業者でも始めやすい点が魅力です。
Xserverドライブは国内向けのサポートとセキュリティ面で安心感があり、特に日本語で手厚いサポートを受けたい日本企業に適しています。
このように、各サービスの強みを把握し、表で比較することで最適な選択が可能になります。
1. Dropbox Businessの詳細
Dropbox Businessはシンプルで使いやすく、セキュリティ機能が充実しています。
中規模企業向けの柔軟な価格プランを提供してくれています。
セキュリティ機能
Dropbox Businessは、セキュリティ面で法人向けの強固な対策を提供しています。データは保存時と転送時に暗号化され、重要なビジネスデータを保護します。
ユーザー権限の管理が柔軟で、各ファイルやフォルダへのアクセスを細かく制限できるため、社内外での共有も安全に行えます。
さらに、監査ログ機能を利用すれば、誰がどのファイルにアクセスしたかをリアルタイムで追跡でき、セキュリティリスクの早期発見が可能です。
二要素認証など、追加のセキュリティ対策も導入されています。
価格プラン
Dropbox Businessの価格プランは、企業の規模に合わせた柔軟性が特徴です。
1ユーザーあたり月額1,500円で9TB~のストレージを提供し、小規模チームに適しています。
無制限のストレージが必要な場合はEnterprise(料金についてはセールス担当へ連絡が必要)も選択可能で、成長するビジネスにも対応します。
さらに、ビジネスニーズに合ったプランを導入前に試すことができる無料トライアルも用意されています。
使い勝手
Dropboxはシンプルで使いやすいインターフェースなので、初心者でも早期に操作に慣れることができます。
ファイルはドラッグ&ドロップで簡単にアップロードでき、複数のデバイス間でスムーズに同期されます。
さらに、チーム内でのリアルタイムのコラボレーション機能が充実しており、コメントやフィードバックを即座に共有できるため、プロジェクトの進行が効率的に行えます。
2. Googleドライブ for Businessの詳細
Googleサービスと連携されており、リアルタイムでの共同編集が可能です。
コストパフォーマンスも高くて多機能なのが特徴です。
>>Googleドライブ for Business公式サイトはこちら
セキュリティ機能
Googleドライブ for Businessは、Googleの強力なセキュリティインフラを活用しており、データの保護において他のクラウドストレージをリードしています。
保存されているデータはすべて暗号化され、さらにデータのやり取りもセキュアに行われます。
特に、アクセス権限管理の機能が優れており、共有する相手やグループに応じて、アクセスレベルを詳細に設定できます。
加えて、GoogleのAIを活用した異常検出システムにより、不正アクセスのリスクも低減されます。
価格プラン
Googleドライブは、Google Workspaceの一部として法人向けに提供されており、ビジネスニーズに応じた価格プランを選択できます。
ビジネススタンダードプランは1,360円/月で2TBのストレージが使え、Google Workspace全体のツールと併用することでコストパフォーマンスに優れています。
より多くのストレージが必要な場合は、ビジネスプラスプラン(2,040円/月)で5TBが提供されており、規模や成長に応じた柔軟な対応が可能です。
使い勝手
Googleドライブは、Googleの他のサービスとの連携ができます。
特にGmailやGoogleドキュメント、Googleカレンダーとのシームレスな連携が大きな強みです。
これにより、ファイル共有だけでなく、リアルタイムでの共同編集も容易に行えます。
さらに、クラウド上で直接ドキュメントを作成・編集できるため、リモートワークやチーム内のコラボレーションを効率化し、仕事のスピードアップに貢献します。
>>Googleドライブ for Business公式サイトはこちら
3. Xserverドライブの詳細
日本企業向けに特化した高セキュリティのクラウドストレージです。
国内サポートが充実し安心感があり、コストパフォーマンスにも優れています。
日本語で安定したサービスを受けたい場合に最もお勧めなサービスとなっています。
セキュリティ機能
Xserverドライブは、日本国内のデータセンターを使用しており、国内法に準拠したセキュリティ対策を強化しています。
データは暗号化された形で保管され、アクセス権限管理も細かく設定可能なため、特に日本企業にとって信頼性が高いサービスです。
また、定期的なバックアップ機能も提供されているため、万が一のデータ損失リスクも抑えられます。
監査ログ機能により「誰がいつどのデータにアクセスしたか」を確認できるため、コンプライアンス対策も安心です。
価格プラン
Xserverドライブは、特に中小企業向けにコストパフォーマンスの高いプランを提供しています。
スモールビジネスプランでは、月額2,079円~、1TBのストレージが利用でき、より大容量が必要な場合は、ビジネスプラン(月額4,158円~、2TB)やビジネスプラスプラン(月額8,316円~、4TB)があります。
このため、必要なストレージ容量に応じて無駄なくプランを選べるのが魅力です。
特に国内企業向けの価格設定と、日本語でのサポートが充実しているため、国内企業が安心して使えるクラウドストレージの一つといえます。
使い勝手
Xserverドライブは、国内サービスならではの日本語サポートが強みで、トラブルが発生した際も迅速かつ的確な対応が期待できます。
さらに、直感的なインターフェースにより、初心者でも操作がしやすく、ファイルのアップロードや共有がスムーズに行えます。
また、PCやスマートフォンとのデバイス間同期もスムーズで、出先でもデータにアクセスできる利便性が評価されています。
国内向けに特化したサービスとして、ビジネスの信頼性と効率性を両立しています。
4. Boxの詳細
Boxはセキュリティ機能に優れたクラウドストレージサービスです。
連携できるアプリが非常に多く、様々な場面での業務効率化を狙える点も特徴です。
セキュリティ機能
Boxは、各種クラウドストレージサービスの中でも非常に優れたセキュリティ機能を持っていると言われています。
権限設定の面では、7段階のアクセス権限設定で非常に細かく権限を管理できます。
また、内部不正対策としてはユーザーによる不審な挙動を検出した場合、管理者への通知が行われます。
そのほかには、暗号キー管理、変更不可の監査ログなどもあり、世界各地での安全認証も取得済み。
安心して使えるクラウドストレージサービスと言えるでしょう。
価格プラン
Boxの法人向けクラウドストレージサービスには、Business、Business Plus、Enterpriseの3つのプランがあります。
価格は1ユーザーあたりで決定するので、ユーザー数が多い場合はその分経費が膨らむ点には注意しましょう。
Businessプランは1,800円/ユーザーID、Business Plusプランは3,000円/ユーザーID、Enterpriseプランは4,200円/ユーザーIDとなっています。
なお、いずれも容量無制限です。
使い勝手
Boxは直感的に使えるシンプルさが魅力です。
デスクトップ環境と似たような操作感のため、従来のローカルストレージに慣れている方にも使いやすいと言われることもあります。
また、Boxの法人向けプランでは1,500以上のアプリ連携が可能。
Slack、Microsoft 365、Google Workspaceの統合機能は標準搭載されているので、業務を効率化しやすい環境が整っていると言えます。
5. セキュアSAMBAの詳細
セキュアSAMBAの特徴は、バランスの良いセキュリティ機能と、専任担当者による充実の導入サポートです。
小規模運用向けプランもあり、初めてのクラウドストレージサービス利用にも向いています。
セキュリティ機能
セキュアSAMBAには、アクセス権限管理、暗号化、パスワード生成、端末認証や二段階認証といった多様なセキュリティ対策が施されています。
また、オプションとしてバックアップ機能があり、東京のデータセンターでのバックアップのほか、遠隔地のデータセンターでのバックアップも可能です。
バランスの良いセキュリティ機能と、いざというときの安心が得られるのが、セキュアSAMBAの特徴と言えますね。
価格プラン
セキュアSAMBAの価格プランはスタンダードからエンタープライズまで全7種類あります。
- スタンダードプラン…容量300GB、ユーザー数無制限、25,000円/月
- ビジネスプラン…容量500GB、ユーザー数無制限、35,000円/月
- エンタープライズプラン(全5プラン)…容量1-30TB、ユーザー数無制限、48,000-298,000円/月
スタンダードプランには2週間のトライアル期間もありますので、まずは小規模に試してみたい方にもおすすめです。
使い勝手
セキュアSAMBAのユーザーインターフェースは、ほかのクラウドサービスと同じくらいの使いやすさです。
複雑なマニュアルを読み込む必要がない点では、導入の負担が少ないと言えるでしょう。
さらに安心なのが、サポート体制が充実していること。
営業担当、カスタマーサクセス担当、サポート担当が専任でサポートしてくれるので、初めてクラウドストレージサービスを利用する企業にもおすすめです。
iCloudとOneDriveを選択肢から除外した理由
iCloudとOneDriveも非常に有名なサービスですが、 利用できる環境が限られているため比較からは除外しました。
- iCloud ※基本はApple製品にて使用、Windowsで使用する場合は連携設定が必要
- OneDrive ※基本はWindowsにて使用、一部Macにて連携できる機種もあり
iCloudはApple製品専用のクラウドストレージサービスであり、主にMacやiPhoneなどのAppleデバイスと連携して利用されます。
OneDriveはWindows環境に特化しており、特にWindows PCとスムーズに連携しますが、Appleや他のOSとの互換性が十分ではありません。
従業員によって使用するデバイスが異なる場合や、混在環境での利用を考慮する企業にはこれらのサービスは適していないため、法人向けクラウドストレージのおすすめサービスからは除外しました。
サイト引越し屋さんにて法人向けクラウドストレージ選びのご支援をしています。
法人向けクラウドストレージを選ぶには、セキュリティと価格、使いやすさが必須要素です。
Dropbox、Googleドライブ、Xserverドライブの3つのサービスの強みはそれぞれ異なります。
この記事を参考に、企業の規模やニーズに応じて最適なクラウドストレージを導入して、ビジネスの効率化を図りましょう。
もしご自身だけでは選定に迷う場合には、サイト引越し屋さんでもアドバイスが可能です。
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この記事を書いた人
サイト引越し屋さん編集部
日本で最も利用されているサーバー移転&保守代行サービス『サイト引越し屋さん』の中の人です。 サイト引越しに関わる技術情報をはじめ、WordPressやその他のWebサービスに関するノウハウを発信しています。 全日本SEO協会所属。
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